「悪夢の終わりの始まりに」デーブ・スペクターさんが語る米中間選挙 [アメリカ中間選挙]:朝日新聞
インタビュー
「アメリカの分断の歴史を変える、最後のチャンスかもしれない」。11月3日に迫る中間選挙について、放送プロデューサーでアメリカ国籍を持つデーブ・スペクターさんはそう指摘します。トランプ政権、物価高、深まる分断。日本から注目すべき点を聞きました。
世界が注目する中間選挙。気になるあれこれについて、お伝えします。
日本の政治家スキャンダルは「かわいいもの」
――アメリカ中間選挙が迫っていますが、日本はこのところ政治家のスキャンダルで持ちきりでした。
簗(やな)(和生・元農林水産)大臣の辞任騒動なんてかわいいもんですよ。これくらいで済んで、アメリカ人からしたら、うらやましいですよと言いたい。だって、トランプ大統領のほうが100億倍悪いことをしているじゃない? イラン攻撃まで始めてしまって、とんでもないことです。恥ずかしい。
米中間選挙について話すデーブ・スペクターさん(手前)の背後にあるトランプ大統領のパネル=2026年10月14日午後4時30分、東京都千代田区、竹花徹朗撮影――中間選挙は民主党の候補に投票するつもりだそうですね。
トランプ氏がやっていることはめちゃくちゃです。各国にかけた高い関税をはじめ、看板政策にはアメリカ連邦最高裁が違法判決を出したり、裁判所が差し止めを命じたりしています。世界から反感を買い、ロシアが侵攻したウクライナに同情すらしない。これほど自国にも他国にもダメージを与えた大統領は初めてです。
物価高に苦しむアメリカ人
――物価高も中間選挙の主要争点です。
〝affordability〟(価格の手頃さ)ですね。みなさんに見せたいCMがあります。政治団体「リンカーン・プロジェクト」の選挙広告で、トランプ氏に反対する元共和党支持者が、複数の政権批判の動画を投稿しています。
ある動画(https://www.youtube.com/watch?v=WmC-Los7VR0)は物価高がテーマです。イラン攻撃のせいでガソリン価格が急上昇し、住宅ローン金利も上昇している。本当は一人暮らしをしたいのに、お金がないから実家に戻ってくる若者がすごく増えている。こうした内容です。架空の話ではなく、実際に起きていることです。ペットもお金がかかるから、保健所や知り合いに預ける人も増えています。
アメリカには10万ドル(約1580万円)という一つの年収ラインが語られてきました。「それだけ稼げるようになればもう十分」という中間層の収入ですが、今はそれではやっていけません。スーパーでは買い物を減らし、マイホームは諦める。新車も買えません。絶望感があります。
デーブ・スペクターさんが受け取った米中間選挙の不在者投票用紙に貼られたシール=2026年10月14日午後5時37分、東京都千代田区、竹花徹朗撮影――中間選挙はトランプ政権の「中間評価」の側面があると言われます。
今回の中間選挙は、今まで以上の意味を持ちます。
もし(トランプ氏と対立する…
この記事を書いた人
- 棚橋咲月
- 東京社会部|平和・憲法・沖縄・拉致
- 専門・関心分野
- 平和、沖縄
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