Metaは「配慮ある」アプローチでスマートグラスに顔認識機能を追加したいらしい

Image: Raymond Wong / Gizmodo

コメントが曖昧になるような配慮は行き届いていますね…。

現在、スマートグラスはさまざまな形で人々の反感を買っていますが、おそらく最も物議を醸しているのは、Meta(メタ)がRay-Ban Meta AIスマートグラスに顔認識機能を追加する可能性があることでしょう。

この話を知って、「それヤバくない?」と思った方、Metaは、仮に顔認識機能を追加するとしても、「配慮の行き届いた」方法で実施できると考えているみたいなので、心配しなくても大丈夫ですよ!

Metaの「配慮ある」アプローチって?

Metaの広報担当者は、Wiredへの声明のなかで、Ray-Ban Meta AIスマートグラスに顔認識機能を採用する可能性を否定しませんでしたが、採用する場合は責任を持って実施すると述べました。以下がコメント全文になります。

競合他社は、この種の顔認識機能を搭載した製品を提供していますが、当社は提供していません。もしそのような機能をリリースすることになれば、導入する前に配慮あるアプローチをとるでしょう。

このコメントでは判断材料として不十分ですが、いくつか読み取れることがあります。ひとつは、Metaが顔認識機能追加を否定していない点で、これは重要な発言です。特に、スマートグラスに対してよりプライバシー重視のアプローチをとっている企業が少なくないことを考えるとなおさらです。しかも、どんな配慮をするのかについても言及していません。諸般の事情に配慮した結果、言及するのを避けたのでしょうか。

Even Realitiesのように、哲学的な選択として、スマートグラスにカメラやスピーカーすら搭載していない企業もあります。

つまり、Metaはその気さえあれば、この時点でキッパリと「顔認識を採用しない」と宣言できたわけです。それをしなかったということは…。

市民権団体からの反発

また、Metaはこの問題を極めてデリケートだと認識しているようですが、あちこちから批判されている状況を考えると、間違いなくそうあるべきです。

MetaによるWiredへのコメントは、アメリカ自由人権協会(ACLU)やFight for the Futureを含む70を超える市民権団体が、Metaのスマートグラスへの顔認識機能追加計画に対する懸念を表明した状況でなされました。

以下は、Metaへの公開書簡からの抜粋です。

怪しげに見えない消費者向けのメガネに組み込まれた顔認識技術は、社会のあらゆる構成員、とりわけ家庭内暴力の被害者、ストーカーやセクハラの標的にされる人、宗教的少数派、有色人種、LGBTQ+の人々、女性や子どもなど、歴史的に周縁化され、脆弱(ぜいじゃく)な立場に追いやられてきた属性の人たちにとって、プライバシーと市民的自由に対する深刻な脅威となります。

連邦議員からの公開書簡と今後の行方

Metaがスマートグラスに顔認識機能を追加する計画はまだハッキリと確認されていませんが、すでに大きな波紋を呼んでいます。

3月には、連邦議会の議員たちもMetaに公開書簡を送り、顔認識技術を利用する可能性について詳しく説明するよう求めています。そういった要請にもかかわらず、Metaはほぼ沈黙を続けています。

顔認識機能の内部計画を最初に報道したのはニューヨーク・タイムズでした。同紙によると、Metaは「多くの市民団体が私たちを攻撃してくるだろうが、政治的に流動的な状況のなかで、彼らがほかの問題にリソースを集中させているうちにローンチする」と述べているといいます。

実際に顔認識機能を導入する計画が実現するかどうかは不透明ですが、Metaの最近のコメントからは、「たぶんやる」という印象しかない感じです。

連邦議会の公聴会でマーク・ザッカーバーグが「顔認識機能は導入しない」と明言するまでは、「きっとやる」で、明言したとしても、宣誓下じゃない場合は「もしかしたらやるかも」くらいに受け止めるのが妥当でしょうね。

Source: Wired, ACLU of Massachusetts, The New York Times

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