妻の全臓器を自分に移植した男、身体の中で徐々に“妻”が増殖していき…「不気味で、だからこそ良い」【ホラー漫画】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『妻を移植す』を紹介する。『怪奇古物商マヨイギ』(KADOKAWA刊)でも知られる作者の高川ヨ志ノリさんが、5月9日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、高川ヨ志ノリさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
妻を移植し、1つの身体で共に生きていたある男の話
『妻を移植す』より画像提供/高川ヨ志ノリさん妻が脳死と判定された男は、生前に臓器提供カードへ記されたとおり、全ての臓器を自分の体に移植する。妻の遺志を重んじて彼女と一体となった男は、またともに生きられることに喜びを感じていた。身体の中に妻がいる感覚を心地良く思っていた男だったが、ある日青年に心臓を刺されてしまう。 自分の心臓は刺されて止まってしまったものの、妻の心臓が無事だったことで生き永らえた男。「有難う」と彼女に感謝するが、その後の生活で男の臓器は病により摘出されていく。妻の臓器の比率がどんどんと増え、男の身体は妻に近付いていき…。 この身体の異変と変わらない愛を描いた物語を読んだ人たちからは、「怖くもあって美しくもある」「途方もない愛を感じる」「不気味で、だからこそ良い」など、多くのコメントが寄せられている。
「その必要最小限さを見ていただけると嬉しいです」作者・高川ヨ志ノリさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー
『妻を移植す』より画像提供/高川ヨ志ノリさん――『妻を移植す。』を創作したきっかけや理由があればお教えください。 2006年の作なので記憶が曖昧ですが、臓器提供意思表示カードを持つとか持たないとかのニュースを見たのがきっかけだったと思います。最先端の理系技術を昭和の文豪の様な作風で描いてみたかったという感じです。
――本作では、徐々に”妻”へとなっていく過程が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
「好き過ぎて一心同体になる」までは割とよく有る(?)話だと思うので、その先の変化までを描いてみました。自分ではこれは単純に「怖い話」のつもりで描いたのですが、いただく反応の大半が「純愛だ…」という方向だったので、言われてみればそうだと逆に教えられました。本筋の話ではなく技法の話ですが、これのアナログ原画は110mm×140mmとかなり小さい為、本来漫画に有る「コマとコマとの隙間」等を省略して必要最小限の要素で描いています。その必要最小限さを見ていただけると嬉しいです。――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
これもシーンではなく技法の話ですが、3枚目の最終コマの着物の光と影の塗り分けは上手く描けたと思っています。――普段作品のストーリーやキャラクターデザインなどはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
基本的に全て行き当たりばったり式です。新聞や国語辞典や漢和辞典を読んで「この時事ネタ、この単語、この漢字が使いたい」というのを見つけた後は、取り敢えず描き始めてしまえば勝手に話が出来て行く事が多いです。キャラクターデザインも「この眉が描きたい」「この骨が描きたい」というのを起点に後は勝手に出来て行く感じです。――今後の展望や目標をお教えください。
元気に絵が描ける内に「怪奇古物商マヨイギ(KADOKAWA電撃コミックスNEXT 2024-2025年)」の時の様な商業媒体連載も、もう1度ぐらいは出来たらいいなと思います。色々ガタが来る年頃なので…――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつもありがとうございます。また何かしら描いて行きますので引き続きお付き合いいただければ幸いです。この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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