フロリダ州で連邦下院補選-共和の牙城、トランプ政策評価の試金石に

Dasha Afanasieva

  • ウォルツ大統領補佐官と議員辞職したゲーツ氏の2議席争う
  • ウォルツ氏の選挙区、トランプ氏支持の共和候補が接戦強いられる

米フロリダ州で1日、連邦下院議会選の補欠選挙が行われる。トランプ大統領の政権運営を巡り、共和党の牙城である同州の有権者がどのような反応を示すのか注目されている。

  争われるのは、トランプ氏から大統領補佐官(国家安全保障担当)に起用されたマイク・ウォルツ氏と、同様に司法長官に指名されたものの、スキャンダルで指名辞退に追い込まれたマット・ゲーツ氏の2議席だ。ゲーツ氏は指名後に、議員を辞職していた。

  ウォルツ氏は昨年11月の選挙で、民主党候補を30ポイント以上の大差で退けた。だが、今回の補欠選で共和党候補のランディ・ファイン氏と民主党候補の教師ジョシュ・ウィール氏は接戦の様相をみせている。先週の世論調査では、ファイン氏のリードが5ポイント未満にとどまった。

  フロリダ州のロン・デサンティス知事ら共和党関係者からは「本来なら楽勝のはずの選挙を、接戦にしてしまった」との批判が漏れる。

  今回の補欠選は、関税や移民に関するトランプ氏の政策、さらにはイーロン・マスク氏による連邦行政改革に対して、有権者がどのような審判を下すのか、初の試金石となりそうだ。

  ファイン氏は選挙戦の初期段階からトランプ氏の支持を受けていた。仮に敗北、あるいは僅差での勝利となれば、トランプ氏にとっては警告サインとなるだろう。

  米下院の勢力図は共和党が218議席、民主党が213議席を占めており、その差はわずかだ。今回の補欠選挙で共和党が敗北すれば、辛うじて維持している議席数のリードがさらに縮まる。トランプ氏は下院の多数派維持するために、すでにエリス・ステファニク下院議員の国連大使指名を撤回すると発表した。

関連記事:トランプ氏、ステファニク議員の国連大使指名を撤回-議席維持を優先

  ゲーツ氏の議席に関しては、フロリダ州の財務トップ、ジミー・パトロニス共和党候補と、銃暴力反対を唱える活動家ゲイ・バリモント民主党候補が争う。同選挙も、共和党が望むよりはるかに接戦となっている。

原題:Republican Anxiety Grows as Florida Races Test Trump Strength(抜粋)

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