NY市場サマリー(2日)ドル対円で上昇、株反発・利回り横ばい

<為替> 日銀による利上げ観測が継続する中でも、ドルが対円で上昇した。ただ、トランプ米大統領がホワイトハウス国家経済会議(NEC)のハセット委員長を次期連邦準備理事会(FRB)議長に指名する可能性を示唆したことで、ドルは終盤の取引で圧迫された。終盤の取引でドル/円は0.2%高の155.845円。トランプ氏はこの日、次期FRB議長の人選を来年初めに発表するとの見通しを表明。その後、ホワイトハウスの会合で、ハセット氏を紹介する際「FRB議長候補が出席している」と述べた。

NY外為市場:

<債券> 国債利回りが横ばいとなった。市場が来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定待ちとなる中、利下げはほぼ織り込み済みで、焦点は今後の政策方針に関するガイダンスに移っている。この日は目立った経済指標の発表もなかった。投資家は週後半に発表されるADP民間雇用者数や失業保険申請件数、9月の個人消費支出(PCE)価格指数などに備えている。ただし、これらの指標がFRBの利下げ決定に大きな影響を与えるとは見込まれていない。午後の取引では、米10年債利回りは1.1bp低下し4.085%となった。日中には約2週間ぶりの高水準を付けていた。米30年債利回りもわずかに低下し、4.737%。

米金融・債券市場:

<株式> 反発して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が来週の会合で利下げを決定するとの見方が引き続き優勢となる中、ハイテク株への買いが相場を押し上げた。来年の航空機納入増加を予想したボーイング(BA.N), opens new tabが10.1%急伸し、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabやS&P工業指数(.SPLRCI), opens new tabを押し上げた。情報技術(.SPLRCT), opens new tabも好調で、アップル(AAPL.O), opens new tab、エヌビディア(NVDA.O), opens new tab、マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabがそれぞれ約1%上昇したほか、インテル(INTC.O), opens new tabが大幅高となった。一方、日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)(PG.N), opens new tabは1.1%安。米政府機関閉鎖による業績への影響の可能性を示唆した。

米国株式市場:

<金先物> 利食い売りなどを背景に、反落した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比54.00ドル(1.26%)安の1オンス=4220.80ドル。

NY貴金属:

<米原油先物> 利益確定の売りが優勢となり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物は前日清算値(終値に相当)比0.68ドル(1.15%)安の1バレル=58.64ドルだった。2月物は0.69ドル安の58.38ドル。

NYMEXエネルギー:

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