土砂崩れで2人死亡、4人不明 台風25号で190万人超に避難指示
根津弥 真田嶺 小林日和
大型で強い台風25号(ドゥージェン)は21日夕、房総半島の南を北東に進んでいる。関東甲信と東海では今後、線状降水帯が発生する可能性もある。神奈川県と千葉県で計6人が土砂崩れに巻き込まれ、2人の死亡が確認された。4人の行方が分かっていない。
千葉県などでは21日夜に大雨が強まっている。気象庁によると、午後6時50分までに観測した最大の24時間降水量は千葉県君津市で377.5ミリ、船橋市で341.5ミリ、市原市で328.0ミリ、我孫子市で288.0ミリで、いずれも観測史上最多を更新した。
このほか東京都江戸川区(282.5ミリ)、神奈川県三浦市(308.0ミリ)、茨城県龍ケ崎市(249.5ミリ)でも観測史上最多を記録した。
総務省消防庁の21日午後8時現在のまとめによると、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡の1都5県で、計約90万2千世帯190万9千人に避難指示が出ている。
東京電力パワーグリッドによると、午後10時現在、千葉県を中心に首都圏で約6万軒が停電となっている。
21日午後1時55分ごろ、神奈川県横須賀市長井1丁目の住宅で「(家の)裏山で約2メートルの土砂崩れ。(妻が)生き埋めになっている」と夫から119番通報があった。午後9時35分ごろ、巻き込まれた妻(64)が救助されたが、その場で死亡が確認された。
横須賀市長井2丁目の住宅でも午後3時50分ごろ、「山が崩れた。家から出られない。隣の家がつぶれている。70代夫婦が住んでいる」と付近住民から110番通報があった。2階建て住宅に住む70代夫妻と連絡が取れていないという。
神奈川県三浦市でも被害が相次いだ。
午後2時35分ごろ、南下浦町上宮田で、2階建てアパートの1階部分に土砂が流れ込んだ。県警によると、1階に住む20代女性と連絡が取れていない。
初声町和田でも午後6時50分ごろ、「建物が崩壊している」と市から県警三崎署に連絡があった。現場は2階建ての住宅で、住人とみられる女性と連絡が取れず、署や消防、自衛隊が捜索を続けている。
また、千葉県袖ケ浦市川原井でも午後2時55分ごろ、土砂の撤去作業をしていた男性(51)が土砂崩れに巻き込まれて道路下の川に転落。油圧ショベルに挟まれ、意識不明の状態で病院に搬送されたが、死亡が確認された。
千葉県内、相次ぎ「レベル5緊急安全確保」
千葉県内では21日夕、避難情報で最も強い「レベル5緊急安全確保」の発表が相次いでいる。君津市は21日午後4時半、小糸川の中島観測所付近で氾濫(はんらん)が発生する恐れがあるとして299世帯668人を対象に発表。その後、袖ケ浦市が土砂災害の危険を理由に4万人超に、市原市も養老川の氾濫の恐れを理由に5万人超に緊急安全確保を出した。
気象庁は21日午後0時40分、伊豆諸島の大島町(東京都)にレベル5土砂災害特別警報を発表。午後11時にレベル4の危険警報に切り替えた。大島町では19日~21日正午までの降水量が計583ミリとなった。
気象庁によると、台風25号は21日午後4時時点で、千葉県勝浦市の南約130キロを時速約35キロで北東に進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。
交通にも影響が出た。JR東日本では、総武線や内房線などで運転を見合わせた。日本航空(JAL)や全日空(ANA)でも21日朝から欠航が相次いだ。
台風は22日朝までには日本の東に抜ける見通し。東日本から東北地方の太平洋側では22日にかけて、土砂災害に厳重な警戒が必要だ。台風の接近により、東日本の太平洋側では猛烈な風が吹くほか、東日本から西日本の太平洋側では、うねりを伴う高波となり、大しけになるところもある。
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この記事を書いた人
- 根津弥
- 東京社会部|気象庁担当
- 専門・関心分野
- 司法、刑事政策、人口減、災害復興、防災
- 真田嶺
- 東京社会部|サイバー、ネット、AI
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- SNS、移民、国際情勢、ポッドキャスト