スペイン封じたカーボベルデ代表DFは異色の経歴…元住宅ローンアドバイザー、招集オファーをスパムと勘違いして無視
DFピコ
カーボベルデ代表DFピコは異色の経歴を持つ選手のようだ。『BBC』は「ハリウッドの脚本家でさえあり得ない話だと考えるかもしれない」と伝えている。 ピコはカーボベルデのW杯デビュー戦となったスペイン戦でフル出場。後半43分にはペナルティエリア中央でFWミケル・オヤルサバルにボレーシュートを放たれる大きなピンチを迎えたが、シュートコースに入ったピコが背中に当てて枠の上に持っていった。 そうした活躍で0-0の引き分けに貢献したピコだが、2016年まではアイルランド1部のボヘミアンズに所属していた一方で住宅ローンアドバイザーを本業としていた。「その仕事を楽しめてはいなかった」とピコ。17年に同1部のシャムロック・ローバーズからサッカー専業契約のオファーを受け、移籍するとともにサッカーに専念することを決断した。 以降はシャムロック・ローバーズ一筋でプレーしているが、カーボベルデ代表デビューをめぐっても逸話があるようだ。世代別アイルランド代表歴を持つピコにカーボベルデ代表の招集オファーが届いたのは2019年。当時の代表監督がピコの父親はカーボベルデ出身だと知り、本人に連絡したという。 だが、監督がピコに連絡した手段はビジネス特化型SNSの『LinkedIn』。カーボベルデの公用語であるポルトガル語でメッセージが届いたものの、アイルランド生まれのピコは「スパムメールだと思って全く気にしなかった」。実に9か月間無視していた。 それでも9か月後、監督から「私が言ったことについて考えてくれたかな?」と改めてメッセージが届いたため、最初のメッセージをGoogle翻訳にかけたところ「カーボベルデ代表の新戦力を検討しているが、君はカーボベルデ代表としてプレーすることに興味はあるかな?」という旨の内容だったことをついに把握。すぐに承諾する返信を送ると無事に代表入りを果たし、19年10月の国際親善試合でA代表デビューを飾った。 代表デビューから6年8か月を経てたどり着いたW杯で、世界を驚かせる番狂せを演じたピコ。所属するシャムロック・ローバーズのサポーター団体メンバーは『BBC』のラジオ番組で「後半43分のあの土壇場のタックルはまさにピコを象徴するもの」と振り返ると、「あれほどのレベルの選手を相手にあれほどの舞台で互角に戦っている姿を見て、僕たちは彼を心から誇りに思っている」と喜びを語った。●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集●2026ワールドカップ(W杯)大会日程・テレビ放送▶日本代表の最新情報や取材裏話は『ゲキスタ』で配信中