トランプ大統領、利下げめぐりFRB議長に圧力 カメラの前で“言い合い”も

アメリカのトランプ大統領が、記者団のカメラの前でFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長に圧力をかけました。両者は金利の引き下げをめぐって対立しています。2人が言い合いになる場面もありました。    ◇ヘルメット姿のトランプ大統領。トランプ大統領「ありがとうございます。私たちは議長と建設工事を見学していて。ジェレミーこちらへ来て」隣には、FRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長がいました。政策金利の引き下げをめぐって、大統領と対立中です。2人が並んでいた場所は、建物の老朽化を理由に改修工事中のFRB本部です。24日にトランプ大統領が工事を視察したのです。現職大統領としてはおよそ20年ぶりとなる異例の訪問で、圧力を強めました。まず指摘したのは、「改修費用の超過」。トランプ大統領

「(改修費用を)調べたところ約31億ドルだ。27億ドルが31億ドルに上がっている」

パウエル議長は首を横に振りました。FRB パウエル議長「それは承知していません」トランプ大統領「ちょうど発表されたところなんだ」FRB パウエル議長「誰からも聞いていません」トランプ大統領「いま発表されたんだ」言い合いになりました。パウエル議長は、大統領の言う金額は「5年前の改修分を足した金額だ」と反論しました。――予算超過のプロジェクトマネージャーをどうしますか?トランプ大統領「一般的に言ってクビにするだろう」さらに、この日も利下げを要求しました。トランプ大統領

「彼が金利を引き下げることを願っている」

そして、もう一押し。トランプ大統領「金利が下がれば助けになるが、間もなく理事会がどのような決定を下すか見守りたい。金利が大幅に下がることを願っている」

FRBは金融政策を決定する会合を来週開く予定で、トランプ大統領は異例の訪問で金利の引き下げに向けて圧力を強めた形です。

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