日経平均、年内に波乱ある?米利下げ・日銀利上げどうなる?(窪田真之)

 12月最初の週(営業日12月1~5日)の日経平均株価は、1週間で237円上昇して5万0,491円となりました。5万~5万0,500円のレンジを中心として大きくは上へも下へも行きにくい展開が続いています。

<日経平均週足:2025年1月6日~2025年12月5日>

出所:楽天証券MS IIより作成

 チャートに重要性の高いテクニカル指標を書き込んでいます。チャートに表れているのは、需給の変化です。相場を動かしている外国人の売買動向の変化が表れています。

【1】2025年3月「デッドクロス」:13週移動平均線が26週移動平均線を上から下へ抜ける  外国人の売りが増え、日経平均がさらに下落する可能性が出ていることを示唆

【2】2025年4月「長い下ヒゲ」:急落の直後に急反発  外国人の売りが止まり、買いに転換しつつあることを示唆

【3】2025年7月「ゴールデンクロス」:13週移動平均線が26週移動平均線を下から上へ抜ける  外国人買いの勢いが強く、日経平均の上昇が続く可能性を示唆

【4】2025年11月前半「大陽線を大陰線で打ち消し」  外国人の買いが減り、売り越しに転じつつあることを示唆

【5】2025年11月後半~12月第1週「大陰線を大陽線で打ち消し」  日経平均5万円以下で引き続き外国人の買い意欲が強いことを示唆

【注】テクニカル分析  株価チャートの形状や売買高の変化に基づき、将来の値動きを予測する手法。  テクニカル分析では、現時点での「買い手の勢い」「売り手の勢い」、あるいは「両者の均衡状態」を知るのに役立つことがあります。短期的な株価予測に役立ちますが、当たることも外れることもあります。

 何も新しい材料が出ずに売り手と買い手の力関係が変化しなければ、テクニカル分析が示唆する通りに株価が動きますが、新しい材料が出ると、売り買いの力関係が変わり、違う動きになることがあります。

 以下の通り、外国人の買いの勢いは低下してきています。ただし、日経平均5万円割れでは買い意欲があることが示唆されています。外国人の売り買いは、方向性がはっきりしなくなりつつあります。

<トランプ関税ショック後の日経平均と外国人投資家の売買動向(株式現物と先物合計:2025年3月24日~12月5日(外国人売買動向は11月28日まで)>

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

年内の重要イベント:FOMCと日銀金融政策決定会合

 今、外国人の売買方向がはっきりしなくなり、テクニカル分析で見て日経平均の方向感が定まらなくなってきています。短期的なリスク材料が増えていて、注意は欠かせません。今、私が注目している強弱材料は以下の通りです。

<高市ラリー、五つの強材料とリスク>

出所:筆者作成

 年内に波乱が起こるとすると、赤で囲んだ二つ、日米の金融政策決定会合が重要です。

 日米とも金融は緩和的状況が続くことを前提に、株価が上昇してきましたが、その期待が続くかどうか、試されます。今週および来週に、重大イベントがあります。

【1】12月9~10日:米連邦公開市場委員会(FOMC)→結果発表予定時刻は日本時間12月11日午前4時

 12月に追加利下げがあることを前提に、米国株は強含んでいます。市場予想では、米国の失業率の緩やかな上昇、雇用情勢の減速懸念を背景に、景気下支えを目的とした0.25%ポイントの利下げが有力視されています。

 ただし、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、インフレ再燃に懸念を有しており、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見では、ハト派色を出さないと予想されています。

 以上は、事前の市場予想です。万一、これと異なる結果(利下げなし)が発表されると、米国株が売られる要因となります。

【2】12月18~19日:日銀金融政策決定会合→結果発表予定時刻は19日の正午近く

 政策金利が0.5%→0.75%と、0.25%引き上げられる見通しです。高市政権は、成長戦略を実施する上で利上げを望まない姿勢でしたが、過度な円安が進むリスクに備えるために、利上げすることを容認すると思われています。日本のインフレ懸念が強まっていること、トランプ関税による景気悪化リスクがやや低下したと思われていることも、利上げの後押し材料となっています。

 ただし、来年以降に継続的に大幅利上げが行われるとは思われていません。12月に利上げがあっても、なお金融緩和的な状況が続く、と金融市場は受け止めています。万一、それとは異なる結果が出れば、波乱要因となります。

日本株の投資判断

 日本株は割安で、長期的な上昇余地は大きいと判断しています。年内は日経平均で5万~5万0,500円を中心とした値固めが続くと予想されます。

 ただし、短期的なショック安はいつでもあり得ます。時間分散しながら、割安な日本株に投資していくことが、長期的な資産形成に寄与すると思います。

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