ソニー「α7 V」への感動のひとつが、「撮影にAIが役に立つの?」という疑念への回答でした

Photo: ヤマダユウス型

実感として、AIのやってることがわかってきた。

ついに発表された、ソニーのミラーレス一眼「α7 V」。「Redefine basic(基本を再定義)」というタグラインのもと、次世代の新基準に相応しい高い性能を備えています。

基本的な紹介はインプレッション記事にゆずるとしまして、こちらの記事では「α7 V」のAIの部分についてちょっと語っていこうかと思います。なぜならば、AIのみで語るに値すると感じたから。

なるほど、これがAI in デジカメってことか

「α7 V」が搭載する画像エンジンBIONZ XR2は、AI処理を専門とするプロセッサーと画像処理エンジンが統合されたものです。統合される以前は、BIONZ XRとAIユニットが個別に搭載されていました(α1 IIやαR Vなど)。

つまり、よりAIフレンドリーなデジカメに仕上がったということ。

具体的には人物認識、認識対象の増加、AF/AEの検出間隔アップ(秒間60回演算)、AF追随時の30コマ連写、省電力化などにAIが作用しています。

たとえば以下のPVの1分40秒頃からのデモがわかりやすいです。AIによる姿勢推定技術のおかげで、常に動体を認識し続けています。

Video: Sony | Camera Channel / YouTube

もちろん「α7 V」以前もAI機能を搭載したデジカメはありました。被写体検出やノイズリダクション、シーン認識などなど、さまざまな機能においてAIが活躍していました。

が、今回の「α7 V」はその精度の高さでAIの威力を実感できたな、と。

Photo: ヤマダユウス型

実際に、秒間30コマ連写でも食いつくAF(連写後も食いつき続ける!)を見て、AIがいるとここまでできるんだと思った次第です。このリアルタイムトラッキングは動画撮影でも機能するので、背中を向いたカットや動物などの撮影でも重宝しますね。

いわゆる名ばかりAIではない、撮影体験と統合されたAI機能。「AIとデジカメが融合していくと、ここまでの域に達するんだ」と感じました。

また、AFともうひとつの実践的AI機能が、AIディープラーニングによるAWBの精度向上です。

Photo: ヤマダユウス型

従来機よりも多くの画像を学習させたとのことで、それすなわちAWBの精度は学習したモデルの総数で強化できるということ。個人的には今後のファームウェアでさらなる精度向上にも期待したいですね。

Photo: ヤマダユウス型

「カメラにAI」と聞くと、なんでも自動でこなしてくれる究極撮影マシンを連想しがちですが、実際は従来のカメラ機能と地続きなまま、精度や精緻さが向上し続けている、というのが現状です。

Photo: ヤマダユウス型

AIのおかげでAFが快適に動作し、色被りがなくなるというのなら、それはもう大歓迎。細々した設定の手間を手放すことができたなら、シャッターを押す指先にもより一層集中できるはずですから。

Source: ソニー

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