イスラエル、シリア南部で政府軍攻撃 ドルーズ派保護を表明

イスラエルは15日、シリア南部スワイダ県でシリア政府軍に対し空爆を実施した。シリアの少数派イスラム教ドルーズ派を保護するための行動であるとし、イスラエル国境付近の非武装化を維持すると強調した。スワイダに入るシリア治安部隊、15日撮影(2025年 ロイター/Karam al-Masri)

[スワイダ 15日 ロイター] - イスラエルは15日、シリア南部スワイダ県でシリア政府軍に対し空爆を実施した。シリアの少数派イスラム教ドルーズ派を保護するための行動であるとし、イスラエル国境付近の非武装化を維持すると強調した。

スワイダでは武力衝突が3日目に入っている。ロイターの記者によると、無人機(ドローン)が上空を飛び、銃撃音が断続的に響いている。

イスラエルはドルーズ派の保護の方針を表明している。ネタニヤフ首相とカッツ国防相は共同声明で、スワイダに投入されたシリア政府軍部隊と兵器はドルーズ派に対する軍事作戦を目的としており、直ちに攻撃するようイスラエル軍に命じたと明らかにした。

「イスラエルは国内のドルーズ派市民との強い連帯に基づき、シリアのドルーズ派への危害を防ぐことに尽力している」と強調。「われわれは(シリア政権による)ドルーズ派への危害を防ぎ、シリアとの国境に隣接する地域の非武装化を確実にするために行動している」と説明した。

これに先立ち、ドルーズ派の有力指導者ヒクマト・アルヒジュリ師は声明で、シリア政府軍が停戦を破ってスワイダを爆撃したと非難し、戦闘員に政府軍と対峙するよう呼びかけた。

シリアのアブカスラ国防相はその後、完全な停戦が実施されたとする声明を発表した。政府軍は攻撃を受けた場合にのみ応戦すると述べた。

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