NY外為市場=ドル上昇維持も伸び悩み、今後の経済指標に注目

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは対ユーロと対円で上昇を維持したものの、取引序盤の上昇分のほとんどを吐き出した。5月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは対ユーロと対円で上昇を維持したものの、取引序盤の上昇分のほとんどを吐き出した。連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念が残る中、政策を見極める判断材料として今後の経済指標に注目が集まっている。

取引終盤で、主要通貨に対するドル指数は0.02%高の98.227。

ストーンエックスのシニア・テクニカル・ストラテジスト、マイケル・ボウトロス氏は「きょうのエヌビディアの決算と29日の個人消費支出(PCE)コア指数の発表を控える中、市場はおおむね様子見の姿勢にある」と指摘。「これらが発表されるまで、月末月初にかけて新たな大きなエクスポージャーを取ろうとする可能性は低いだろう」と述べた。

FXストリートのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビィザーニ氏は「市場はクック氏とFRBが繰り広げるドラマよりも、むしろトランプ大統領の利下げを望んでいるとの発言を懸念している」と述べた。

こうした中、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、金利はある時点で下がる可能性があるものの、政策当局者は今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くのが適切かどうかを判断する上で、今後の経済指標の内容を見極める必要があるとの見解を示した。

ドル/円はほぼ横ばいの147.445円となった。

ユーロは0.09%安の1.1631ドル。一時、8月6日以来の安値を付けた。

英ポンド<GBP=D3>は0.12%高の1.3496ドル。

CMEのフェドウオッチによると、短期金融市場は9月のFOMCでFRBが25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施する確率は87.2%との見方を織り込む。

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