小惑星「2024 YR4」をウェッブ宇宙望遠鏡が観測 推定サイズを絞り込み
2024年12月に掃天観測システム「ATLAS(Asteroid Terrestrial-Impact Last Alert System=小惑星地球衝突最終警報システム)」の観測で発見された2024 YR4は、発見直後の段階で2032年12月22日に地球へ衝突する可能性があると認識されていました。 NASAによると、算出された2024 YR4の衝突確率は2025年1月27日時点では1.2%でしたが、明るい満月の影響による中断を経て観測が再開された2025年2月に入るとさらに上昇し、2025年2月18日時点では3.1%に達していました。 しかし、衝突確率の上昇は追跡観測の積み重ねによって2024 YR4の予測通過位置の範囲が狭まっていく過程で生じる一時的なものであり、翌日の2025年2月19日時点では1.5%、2025年2月20日時点では0.28%、2025年2月24日時点では0.004%まで低下。2024 YR4のトリノスケール(※)は一時「レベル3」とされていましたが、2025年2月23日には最も低い「レベル0」まで下がっています。 ※…小惑星が地球に衝突する確率や被害の規模を11段階で示す指標。 その一方で、2024 YR4が2032年に月へ衝突する確率は少しずつ上昇しています。2025年2月19日時点では0.8%でしたが、2025年4月2日時点では3.8%とされています。ただし、予測されている通過位置の範囲には依然として幅があるため、今後の追跡観測の積み重ねで範囲がさらに絞り込まれることで、月への衝突確率も変化する可能性があります。最新の情報はCNEOSなどが公開しているデータをご参照ください。 参考文献・出典 NASA - NASA Update on the Size Estimate and Lunar Impact Probability of Asteroid 2024 YR4 STScI - NASA’s Webb Finds Asteroid 2024 YR4 Is Building-Sized
sorae編集部