直径10億光年!天の川銀河近傍に潜む巨大泡状構造「ホオレイラナ」【今日の宇宙画像】

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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

こちらは、銀河の分布を泡状にかたどる巨大構造「ホオレイラナ (Hoʻoleilana)」を示した解説図です。図の左側に描かれた茶色の円がホオレイラナ、中央右下の淡い構造が私たちの「天の川銀河(Milky Way)」で、さらにその上方で黄緑色の領域は、天の川銀河を含む「ラニアケア超銀河団(Laniakea)」を示しています。

【▲ 図1: ホオレイラナ (画像左側の茶色の円) は、天の川銀河 (Milky Way) のすぐ近くにある巨大構造である。緑色は幅約5億光年の大きさを持つラニアケア超銀河団。 (Image Credit: Frédéric Durillon, Animea Studio; Daniel Pomarède, IRFU, CEA University Paris-Saclay) 】

ホオレイラナは地球から約6億8000万光年先に位置し、その直径は約10億光年にも達する巨大な“銀河の泡”で、理論的に予測されていた「バリオン音響振動(BAO: Baryon Acoustic Oscillations)」の化石とみなされています。BAOとは、宇宙誕生後38万年の時点で音波が物質と光を押し拡げた痕跡で、現在でも銀河の大規模分布に微弱な“さざ波”を残しています。  

研究チームは、銀河距離カタログ「Cosmicflows-4」を解析し、これまでのBAO研究よりはるかに近い領域で、ほぼ球対称な銀河シェルを検出しました(2023年9月発表)。この構造はハワイの創世神話にちなんで 「ホオレイラナ」と命名されています。

編集/sorae編集部 元記事/彩恵りり

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