中国軍が「射撃訓練」、露骨な挑発と台湾国防部
2月26日、台湾国防部(国防省)は、中国軍が事前通告なしに台湾南西沖約40カイリ(約74キロメートル)に「射撃訓練」のための演習区域を設定したと指摘し、中国軍による挑発的で危険な動きだと非難した。写真は中国と台湾の旗と、兵士の模型。2023年4月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[台北/北京 26日 ロイター] - 台湾国防部(国防省)は26日、中国軍が事前通告なしに台湾南西沖約40カイリ(約74キロメートル)に「射撃訓練」のための演習区域を設定したと指摘し、中国軍による挑発的で危険な動きだと非難した。
国防部は、午前9時(日本時間午前10時)前から、台湾海峡で「共同戦闘即応訓練」を行う中国軍機32機と複数の艦艇を確認したと説明。中国軍が射撃訓練と称して高雄と屏東の沖合約40カイリの海域に演習区域を事前通告なく設定したとし、その行為は明らかな国際慣例違反だと指摘した。高雄と屏東には、台湾軍の空軍・海軍基地がある。
訓練は航空機の運航や船舶航行の安全を脅かし、地域の平和と安定に対する「露骨な挑発行為」だとした。台湾軍を監視のために派遣したという。
台湾周辺での新たな訓練について中国側の確認はとれていない。
台湾海巡署(海上保安庁に相当)は25日、台湾本島と澎湖諸島を結ぶ海底ケーブル切断に関連し、中国人が乗船した貨物船を拿捕したと発表した。これについて中国で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は26日、中国が関与した可能性を巧みに利用し、事実が明らかになる前に中傷していると非難した。 もっと見る
中国国営新華社通信の26日の報道によると、中国共産党序列4位の王滬寧・中央政治局常務委員は今週開かれた台湾関連の会議で、祖国再統一に向けた取り組み強化を呼びかけた。
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