最も集客した試合は? J2リーグ観客数ランキング11~20位。2節消化時点の入場者数とは?

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 2025年のJリーグが開幕した。J2リーグに所属する各クラブは、レギュラーシーズンの閉幕を笑顔で迎えるべく、早速全国各地で熱い戦いを繰り広げている。まだ開幕したばかりだが、2節終了時点での観客の入りはどうなっているのだろうか。今回は、J2リーグ全20試合の入場者数を集計し、ランキング形式で11~20位を紹介する。※入場者数はJリーグ公式サイトを参照。データは2月28日時点

20位:愛媛FC vs ブラウブリッツ秋田

【写真:Getty Images】

試合会場:ニンジニアスタジアム 入場者数:3,405人

開催日:2月23日

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 2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで20位となったのは、2月23日に行われた愛媛FC vs ブラウブリッツ秋田戦だ。

 本拠地『ニンジニアスタジアム』に秋田を迎えた愛媛は、先だって行われた2月16日のカターレ富山戦を0-1で落として開幕黒星スタートとなった。今季初白星を目指す戦いとなる秋田戦は、富山戦に続くホーム開催。多くの観客に勇気をもらいたかったところだったが、現実は厳しいものとなった。

 開幕節の富山戦で記録した入場者数は5,007人。新たなシーズンが始まる期待感も手伝ったのか、2024シーズンのホーム平均入場者数の4,721人を上回る数の観客が『ニンジニアスタジアム』を訪れた。

 しかし、富山にワンチャンスをモノにされて完封負けを喫したことで希望の灯火が揺らめいたのか、秋田戦の客入りは3,405人に減少。チームもリバウンドメンタリティを示しきれずに1-2で敗れ、痛恨のホーム開幕2連敗となった。

 秋田戦の収容率は16.3%。『ニンジニアスタジアム』のキャパシティーが20,919人ということを踏まえると、何とも寂しい数字となってしまった。曇り時々雨、気温11.5度という気象条件も、客足が伸びなかった要因の1つになったのかもしれない。

 4季目の指揮を執る石丸清隆監督が愛媛で掲げ続けているのは『ノンストップ・フットボール』の合言葉だ。選手全員が攻守に関わり、試合終了の瞬間まで足を止めないスタイルを指すスローガンだが、スタジアムの盛り上がりも上り調子の“ノンストップ”を実現させていきたいところである。


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【写真:Getty Images】

 2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで19位となったのは、クラブ史上初のJ2挑戦に臨んでいるFC今治が本拠地『アシックス里山スタジアム』に藤枝MYFCを迎えた一戦だ。

 2月23日に行われた同試合では、3,991人の入場者がスタンドを埋めた。『アシックス里山スタジアム』のキャパシティーが5,316人である点を踏まえると、藤枝戦の収容率は75.1%と秀逸な数字を叩き出したことになる。自然豊かな環境の中にある『アシックス里山スタジアム』は、J2第2節が行われた全スタジアムの中でも最もホットなスポットの1つだったと言える。

 今治は、ホーム開幕2連戦でJ2リーグの厳しさを体感している。2月16日のブラウブリッツ秋田戦は0-1の敗戦。スタジアムが大いに盛り上がった藤枝戦ではJ2初勝ち点を獲得したものの、勝利にはあと一歩届かなかった(△ 0-0)。J3時代とは異なるプレー強度や判断の速さを求められるJ2リーグでは、ほんの僅かな差が命取りとなり得る。

 だが、今治サポーターはそんなJ2リーグの厳しいレベルをも存分に味わい、そして楽しんでいるに違いない。その証拠がスタンドを埋めた大勢の観客であり、退場者を出して後半の大部分を1人少ない状態で戦ったチームを懸命に鼓舞する声援であり、試合終了後に選手たちを労う拍手の数だった。

 2024シーズンに今治がJ3リーグで記録したホーム平均入場者数は3,786人。それを上回る数の観客が訪れた藤枝戦は、今治サポーターの熱量が形となって表れた瞬間だった。


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【写真:Getty Images】

 FC今治の観客動員が好調だ。2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで18位となったのは、FC今治 vs ブラウブリッツ秋田戦。“観客数”という意味では下位に位置しているが、“収容率”という意味では驚異的な数字を残している。同ランキング19位には第2節の藤枝MYFC戦が入っているが(入場者数:3,991人)、秋田戦ではそれを上回る数の観客を呼び込むことに成功した。

 2月16日、本拠地『アシックス里山スタジアム』は今治サポーターの期待感に満ち溢れていた。クラブ史上初のJ2挑戦を地元でスタートさせられるということで、客足は好調。アウェイ遠征のために遠く秋田からやって来たサポーターと併せて、4,566人もの入場者がスタンドを埋めた。『アシックス里山スタジアム』のフルキャパシティー(5,316人)に届きそうな人数である。

 藤枝戦の収容率も75.1%と非常に高かったが、秋田との開幕戦はさらに凄まじい数字となっている。スタンドがほぼ満員となったメモリアルマッチの収容率は何と85.9%。J1リーグでもなかなかお目にかかれないようなパーセンテージだ。

 秋田戦では、J2初挑戦を盛り上げようとピッチ内外で様々な催し物が披露された。今治寿太鼓保存会による和太鼓演奏や特殊装置による炎の演出は、スタジアムを訪れた観客の記憶に残り続けるだろう。

 試合後、Jリーグデビューを飾った高卒ルーキーのMF笹修大が残した「あれだけのサポーターの人たちが見ている中でのプレーは自分としては初めてでした」(2月16日掲載/Jリーグ公式サイトより)という言葉からも、スタジアムを包み込んだボルテージの高さが伝わってくる。


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【写真:Getty Images】

 2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで17位となったのは、2月16日に行われた愛媛FC vs カターレ富山戦だ。

 愛媛は本拠地『ニンジニアスタジアム』で2025シーズンの開幕を迎えた。スタジアムでは、試合前から来場者が楽しめる様々なイベントが開催。スタジアムグルメや愛媛トヨタの車の展示、子どもたちも楽しめるタイヤ輪投げといった催しが好評を博した。

 富山戦の入場者数は5,007人。新たなシーズンが始まる期待感に後押しされ、2024シーズンのホーム平均入場者数の4,721人を上回る数の観客が『ニンジニアスタジアム』を訪れた。

 クラブとしてはこの熱狂を次につなげたいところだったが、チームは富山に0-1と完封負け。消化不良感の残る負け方が悪影響を及ぼしたのか、ホーム2連戦目となった2月23日の秋田戦は入場者数が3,405人に激減してしまった。

 クラブ全体でスタジアムを盛り上げようという愛媛の取り組みが素晴らしいのは言うまでもない。だが、観客が定期的にスタジアムを訪れる“文化”が根付くためには、やはりチームが魅力的な試合を披露し、そして結果を残すことが必要不可欠だ。

 富山、秋田を相手にホーム開幕2連敗を喫してしまったのは、客入りの観点から見ても大きな痛手だった。秋田戦でチームの今季初得点をマークしたDF福島隼斗は「勝てなくて本当に申し訳ないです」とサポーターに謝罪しながらも「次は必ず勝てるようにまた1週間頑張っていきます」と気持ちを切り替えている(2月23日掲載/Jリーグ公式サイトより)。


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【写真:Getty Images】

 2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで16位となったのは、3季目のJ2リーグを戦ういわきFCが本拠地『ハワイアンズスタジアムいわき』にジェフユナイテッド千葉を迎えた一戦だ。

 やはり、“開幕戦”の誘因力は非常に強いのかもしれない。2月15日に行われた同試合では、5,046人もの入場者がスタンドを埋めた。5,066人のキャパシティーがある『ハワイアンズスタジアムいわき』は、何と驚愕の収容率99.6%を記録。あと20人で完全にスタンドを埋め尽くすほどの盛況ぶりだった。

 元々、いわきは熱心なサポーターが多いことで有名である。2024シーズンのホーム平均入場者数は4,290人。スタジアムで地元チームを応援する文化がしっかり根付いている事実が浮かび上がる数字だ。千葉戦の収容率は、一朝一夕で成し得た成果ではなかった。

 惜しむらくは、大勢の観客の前でチームが開幕白星スタートを切れなかったことだ。難敵・千葉を相手に勝ち点3をもぎ取れれば「文句なしの開幕戦」だったのだが、いわきは前半と後半に1点ずつ奪われて0-2と完封負けを喫している。続く2月23日の大分トリニータ戦は敵地でスコアレスドロー。3月2日に『ハワイアンズスタジアムいわき』で行われる徳島ヴォルティス戦は、今季初白星を目指す戦いとなる。

 いわきサポーターの熱量を考えれば、徳島戦のスタンドも大賑わいを見せるはず。田村雄三監督が率いるチームは、勝利を信じてスタジアムに足を運ぶ人々の期待に応えられるだろうか。


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【写真:Getty Images】

 2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで15位となったのは、2月23日に行われたロアッソ熊本 vs 北海道コンサドーレ札幌戦だ。

 先だって行われた2月15日のV・ファーレン長崎戦を2-3で落として開幕黒星スタートとなった熊本にとって、本拠地『えがお健康スタジアム』に戻って迎える札幌戦は是が非でもモノにしたい試合だった。

 “支え所”を熟知したサポーターの出足は良好で、スタジアムには7,154人の入場者数を記録。2024シーズンのホーム平均入場者数(6,177人)を上回る観客が訪れた。選手たちがアップを始める前には、熊本城おもてなし武将隊が演武を披露。熊本県PRキャラクター「くまモン」と熊本市イメージキャラクター「ひごまる」も登場し、スタンドを沸かせた。

 サポーターの声援を力に変え、熊本は前半立ち上がりから流れを掴む。2025シーズンの新入団選手である半代将都が先制弾をマークすると、チームは後半にも2点を追加して、昨季J1リーグを戦った札幌を3-0で破った。

 筑波大学から加入後、2試合目にしてプロ初ゴールを決めた半代は「ホームで大勢のサポーターの皆さんとカモンロッソをできて、いつもテレビで見て憧れもあったので、実際にやってみて、本当に良かったなと思いました」とコメント(2月23日掲載/ロアッソ熊本公式サイトより)。

 選手とサポーターが一体となって勝ち取った勝利を味わう恒例の“儀式”を体感した喜びを語った。今季初勝利をホームで飾れたことで、熊本はここから一気に波に乗りそうな気配がする。


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【写真:Getty Images】

 2024シーズンのホーム平均入場者数を大きく上回る観客動員を実現させたのが藤枝MYFCだ。2月15日に行われた開幕節の徳島ヴォルティス戦では、本拠地『藤枝総合運動公園サッカー場』に多くの観客が来訪。同試合は、2節消化時点のJ2リーグ観客数ランキングで14位に食い込んでいる。

 昨季の藤枝のホーム平均入場者数は4,274人。フルキャパシティーが10,057人の『藤枝総合運動公園サッカー場』は、シーズンを通して収容率42.5%を記録した。それが、2025シーズンの開幕を告げる徳島戦では7,206人もの人々が来場。チアダンススクールによるチアパフォーマンスや選手サイン会など、クラブ側が用意した各種イベントも好評を博した。

 好調な客入りからは、3季目のJ2リーグを戦うチームに対する藤枝サポーターの期待度の高さもうかがえる。J2初年度の2023シーズンは12位でフィニッシュ。昨季は13位と1つ順位を落としたものの、須藤大輔体制5年目を迎えたチームは“超攻撃的エンターテインメントサッカー”を追求して見る者を惹きつける試合を披露し続けている。

 徳島戦は後半に許した2失点を跳ね返せず、0-2で敗戦。スタジアムに駆けつけたサポーターに勝利を届けることはできなかったが、須藤監督は「全部が攻撃というテーマで今季は臨んでいますけど、選手たちが非常に一体感を持って、今季のスローガンの『ハイエナジー』をいかんなく発揮できたのかなと思います」と、チームの攻撃的な姿勢を評価した(2月15日掲載/Jリーグ公式サイトより)。

 パッションがほとばしる試合を続けていく限り、藤枝のホーム戦には今後も大勢の観客が集まり続けるだろう。

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