【中日】松中信彦打撃コーチが挙げた2人のキーマン「すごくポイントになってくる」
中日・松中信彦打撃統括コーチ(51)へのインタビュー最終回ではドラゴンズ応援大使であるSKE48・熊崎晴香(27)が打線のキーマンについて直撃。強竜打線復活のカギを握る2人とは――。さらに平成の唯一の3冠王が今季の目標について熱く語った。
【松中信彦打撃統括コーチインタビュー(3)】
熊崎 ドラゴンズは3年連続最下位でチーム得点もリーグ最下位でしたが、コーチに就任する前はドラゴンズにはどんな印象を持っていましたか?
松中 実際、パ・リーグばかりだったので初めてセ・リーグの野球を体験していますし、本当に(印象は)出てこないんですよね。そういうイメージっていうのが。だから逆に新鮮な感じで、これからまあ、オープン戦も本格的に入っていきますけど、いろいろと感じると思います。実際、キャンプでもこういう雰囲気だからBクラスなんだなぁということを1回感じたことがあったので、その時はちょっとミーティングで発言させてもらいました。僕もやっぱりダイエーが弱いときに入って、そこから常勝軍団になっていった。弱いときから強いときというところでレギュラーとして出させてもらっていた。その辺の勝ち方であったり、負けるチームってこうなんだなっていうのは肌で感じている。そういうところは少しでも経験を話していければなと思っています。
熊崎 どういうところで感じられることがありましたか。
松中 やっぱり淡々とゲームをしてしまう。負けてもやっぱり最後に粘るとか、ピッチャーだったら大ピンチで普通に打たれちゃうとか。そこをなんとか歯を食いしばってゼロに抑えるとか。終盤にバーンと逆転されてもうシーンとしてるベンチの雰囲気なのか、いやいや、まだまだ攻撃があるぞって声が出るベンチなのか、それで変わってくる。勝ち負けは絶対出るんですけど、そういう姿勢というか、やっぱり負けているチームというのは淡々と終わる。今日は終わりや、負けたという感じで終わっていくのか、そこを何とか1点でももぎ取って明日につなげようというチームなのか。そういうことを1年間通してやると多分違うチームになると思うので、そこはしっかり教えていきたいと思っています。
熊崎 ミーティングのときによくお話されるんですか。
松中 1回だけですね。1回言うことによって選手の頭のどこかにあるので。僕がベンチで声を出すとみんなも結構声を出してやってくれている。そこは継続してやっていければなと思っています。ちょっとずつ変わりつつも急には変わらないです。バッターもそうですし、そんなバッティングが急に変わることはないんですけど、それを継続するということが非常に大事なことなので。どうしても今の若い子はすぐ結果を求めすぎて継続することが難しい時代になってきています。そこを何とか引っ張って、こういうことを地道にやっていこうというところが非常に大事じゃないかなと思います。
熊崎 実際に指導されていて、現時点の中日の打線はどうでしょうか。
松中 そうですね。やっぱりボスラーがどれくらい本当にやってくれるかっていうのは非常に打線の中でキーになるのかなと思っています。彼がある程度4番、5番に座ってくれると非常に打線としては相手にとって脅威なのかなという感じはしますね。
熊崎 ボスラー選手が今季のキーマン。
松中 そうですね。ボスラーがある程度数字を残してくれると石川昂を4番で育てながら使えるという部分も出てくる。そういう意味ではポイントは3番(福永)と5番(ボスラー)。4番に誰が入るか分からないですけどもボスラーと福永の2人はすごくポイントにはなってくるんじゃないかなと思います。
熊崎 最後に今季のドラゴンズの目標をお願いします。
松中 得点が少ないっていうところを非常に言われているので、まあそこは何とか上げたいなっていうのはあります。今のスタメンを見ても若い選手がたくさんいるのでそこの底上げをこの1年間やっていかないといけないとすごく感じています。結果ばかり追い求めると若い選手の成長につながらないので大いに失敗してもいい。試合で積極的にバットを振らせていきたいですし、それプラス練習でも空いている時間があったら、しっかりバットを振らせて、この1年間、試合の体力プラス練習量というのはしっかりつけて1年間戦わせていきたいなと思っています。