全米プロで“エメラルドグリーン”シャフト発見 グラファイトの新作? 松山英樹がテストした

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前(13日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)

雨予報だったクエイルホロークラブは、意外にも朝からたっぷりの日差しが降り注ぎ、打撃練習場は選手たちの熱気に包まれていた。左側の打席に陣取った松山英樹はいつも通り短いクラブから球を打ち始め、ウェッジ、ショートアイアン、ミドルアイアン、ロングアイアン…と長いクラブに移行していく。そしてドライバーを打っている途中に、スタッフから見慣れぬシャフトの挿さったドライバーを受け取った。

ヘッドはスリクソンの「ZXi LS」だが、シャフトはいつものオレンジ色でなく緑色。その縞々のコスメを見る限り、グラファイトデザイン製と思われる。シャフトをまじまじと眺めて「カッコいいですね、このデザイン」とつぶやく。さらにスタッフと何やら会話をした後、ボールをセットしてショット。打球はやや右に飛び出し、きれいなドロー弾道を描いて飛んだ。「手元が少し硬い気がします」と言って、ソールを地面につけて手元側をしならせるしぐさも見せた。

1年前、全米プロ会場のケンタッキー州バルハラGCで現行の最新作「ツアーAD GC」が世の中に出回る前に打っていたことを思い出す。同じ全米プロ、見慣れぬシャフトとなると、その再来だろうか。ならばツアーADの次期シャフトか?

ツアーADのシリーズは、CQ(先)→VF(手元)→GC(先中)という流れで来ているから、新作なら今回は手元系か。普段DI(手元)を使う松山にはハマる可能性がある。「手元が少し硬い」という本人の感想を踏まえると、DIよりはさらに締まったシャフトだと推測ができる。メジャー前ということもあってか、1球を打っただけでオレンジ色のシャフトが挿さったドライバーに戻してしまった。

謎多きシャフトの緑色は“エメラルドグリーン”という表現が適当か。少し薄めの緑色で、一瞬「クアトロテック」を連想してしまった。よく見れば手元側もヘッド側も黒くて、少し締まった感じのデザインではある。

果たしてどんな性能なのか?名前は?そもそも次期新作か断言できないが…。今後の展開を追っていきたい。(ノースカロライナ州シャーロット/服部謙二郎)

関連記事: