報復措置、米国に損害与える製品に重点=カナダ天然資源相
1月29日、カナダのウィルキンソン天然資源相(写真)は、米国がカナダに対する関税を強化した場合の報復措置に関し、米国により大きな損害を与える製品に重点を置くと強調した。写真はカナダのオタワで昨年12月撮影(2025 ロイター/Patrick Doyle)
[カルガリー 29日 ロイター] - カナダのウィルキンソン天然資源相は29日、米国がカナダに対する関税を強化した場合の報復措置に関し、米国により大きな損害を与える製品に重点を置くと強調した。また、報復措置が自国にもたらす損害について、原油主産地の西部アルバータ州だけが被るものではないと述べた。
トランプ米大統領は、早ければ2月1日にもカナダからの輸入品に対し一律25%の関税を課すと警告。カナダも米国製品への報復関税で対抗する考えだ。
アルバータ州のスミス首相は、当局が米国への石油供給制限や関税賦課に踏み切ると懸念を示しており、報復措置に反対。当局との関係が悪化している。
カナダは輸出品やサービスの75%を米国に輸出。最大の原油供給国でもあり、米国が2023年に輸入した原油の半分以上がカナダ産だった。
ウィルキンソン氏は記者団に対し、米国への報復措置がカナダの特定の分野や地域だけに不公平な打撃をもたらすものであってはならないと強調。「西部(アルバータ州)だけを選ぶのではない。(対米報復措置が)痛みを伴うなら、ケベック州もオンタリオ州もそれを分かち合うことになる」と述べた。
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