米軍駐留経費、唯々諾々と負担を増やすつもりはない=石破首相
4月21日、石破茂首相(写真)は参院予算委員会の集中審議で、対米関税交渉で想定される米側の米軍駐留費負担増要求について「安全保障と関税交渉をリンクさせない」と述べたうえで「唯々諾々と負担を増やすつもりはない」と強調した。首相官邸で17日代表撮影(2025年 ロイター)
[東京 21日 ロイター] - 石破茂首相は21日、参院予算委員会の集中審議で、対米関税交渉で想定される米側の米軍駐留費負担増要求について「唯々諾々と負担を増やすつもりはない」と述べた上で「安全保障と関税交渉をリンクさせない」考えも示した。小池晃委員(共産)への答弁。
小池氏は日本が米軍駐留費負担を増やすべきとするトランプ米大統領の発言は不当だとして、日本は負担削減を要求すべきなどと質問。石破首相は日本による駐留費負担(思いやり予算)によるエアコン利用を取り上げ「趣旨とは異なる利用の是正は求めていく」と回答した。
首相は日本の憲法上の制約により日米安保体制には「非対称的な双務性」があるため、これを対称的にするために「これから先も努力していかなければいけない」と説明した一方で「日本の防衛をどうするかは日本が決めるべきこと」と語った。
米国は日本を守っているのに日本は米国を守っていないとするトランプ氏の主張は「事実と異なる」と反論し、現在進める防衛力増強を念頭に「日本がここ数年ものすごく努力してきた経緯を理解してもらうのは国家として当然」と強調した。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab