EU、米関税への対抗措置第1弾を15日発動 加盟国から支持獲得
欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は9日、トランプ米政権の鉄鋼・アルミニウム関税に対する対抗措置の第1弾を15日に発動すると表明した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は9日、トランプ米政権の鉄鋼・アルミニウム関税に対する対抗措置の第1弾を15日に発動すると表明した。EU加盟国から支持を確保したという。
中国やカナダに続いてEUも報復に動いたことで、世界的な貿易紛争が一段と激化するとみられる。
米国製品に対し25%程度の追加関税を課す見通しだが、自動車やより広範な関税についてはなお検討しているとした。
15日の第1弾に続いて5月16日にも追加措置を発動する。さらに12月1日にもアーモンドと大豆を対象に加えるなど、段階的な発動を予定する。
欧州委は声明で、「米国が公正かつバランスのとれた交渉による解決に合意すれば、これらの対抗措置はいつでも停止される可能性がある」と述べた。
ロイターが確認した文書によると、米国からEUの輸入品にはトウモロコシ、小麦、大麦、米、オートバイ、鶏肉などが含まれ、昨年の輸入総額は約210億ユーロ(230億ドル)と、米国のEUの金属を対象とした関税措置の260億ユーロ相当を下回る。
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