YahooがChromeを買収したい考え
Googleはアメリカ司法省からChromeの事業分割を求められています。新たに、アメリカのYahooがChromeを買収したいとの考えを示したことがわかりました。
Yahoo wants to buy Chrome | The Verge
https://www.theverge.com/policy/655975/yahoo-search-web-browser-prototype-google-trial-antitrust-chromeApollo's Yahoo Would Bid for Chrome If Court Makes Google Sell - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-04-24/apollo-s-yahoo-ready-to-buy-if-google-must-sell-chrome-browser 検索というサービスで強大な力を持つGoogleは、アメリカの司法省から「Googleの検索サービスと検索結果に表示される広告サービスが市場の独占に当たる」として訴えられています。一審の判決では司法省の訴えが認められたため、司法省はGoogleに対して一部の事業を見直すよう要求。ChromeやAndroidの事業分割、AIへの投資の抑制、広告システムの平等化を図るよう求められていると伝えられています。アメリカ司法省がGoogleにChromeの売却を要求、Googleは「裁判所の判断をはるかに越えるもの」と反論 - GIGAZINE
Googleは徹底抗戦する構えですが、上記の判決を受け複数の企業がChromeの買収に名乗りを上げました。そのうちのひとつがYahooです。 Yahooは2000年代初頭、検索エンジンとして力を付けましたが、Googleにその座を奪われました。同社は何度か買収されており、2021年にはアポロがベライゾン・コミュニケーションズから買収しています。 アポロによる買収以来、Yahooは検索エンジンの活性化を目指し、2024年頃から積極的にブラウザのプロトタイプを開発しているとのこと。検索部門のゼネラルマネージャー、ブライアン・プロボスト氏は「検索クエリの約60%がウェブブラウザ経由で行われ、多くの人がアドレスバーから直接検索しています」と話し、ウェブブラウザこそが検索のかなめであり、ウェブブラウザを手中に収めることで検索エンジンも復興できるとの考えを示しました。
なお、Yahooは他の企業ともブラウザの購入について協議中とのこと。Yahoo独自のブラウザのプロトタイプ作成には6〜9カ月かかるとプロボスト氏は推定していますが、Chromeを買収すればもっと早く規模を拡大でき、Yahooの検索市場シェアは3%から2桁%に跳ね上がると見積もっています。同氏は、この買収には数兆円規模の費用が必要だと試算していますが、Yahooのオーナーであるアポロの後ろ盾を得て、その資金を確保できるだろうと述べました。 Yahooが買収の意向を示しているという情報は、司法省による是正措置を確定するために開かれた審理の4日目に明らかになりました。この裁判の2~3日目には、OpenAIとPerplexityがChromeの買収に名乗りを上げています。
OpenAIがGoogleからChromeを買収する意向を示す、過去にGoogleに検索技術の提供を求めたものの断られたことも判明 - GIGAZINE
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