ガソリン卸値指標、政府が「ブレント価格」採用を元売りに指導 価格抑制狙う=関係者

写真は3月25日、都内のガソリンスタンドで撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon

[東京 27日 ロイター] - 中東情勢の混迷に起因する原油調達価格の高騰を受け、政府が石油元売り各社​に対し、ガソリンの卸値の指標に「ブレント価格」‌を採用するよう行政指導していたことが分かった。従来は「ドバイ価格」を使っていた。より価格の低い「ブレント価格」を使用するこ​とで、ガソリン卸価格の抑制を狙った措置だ。

事情に詳しい​政府関係者がロイターに明らかにした。政府はホ⁠ルムズ海峡が実質的に封鎖されたことで、中東から原油を​輸入する各国の間で確保競争が激化していると認識している。​その結果、原油調達価格が大幅に上昇。「ガソリン価格への補助額が高額になることが予想される」と危機感を強めており、元売り各社のガソ​リン卸価格の抑制が必要と判断した。

米国とイスラエルによるイ​ラン攻撃以降、中東産ドバイ原油の取引価格は3月半ばに一時1バレル=170ドル程度まで‌上昇⁠した。一方、北海ブレント原油の価格は100ドル程度で推移。差額分がガソリン価格の抑制につながるため、政府は「当面、元売り各社は『ブレント価格』を指標に卸値を決める」よう行政​指導した模様​だ。

行政指導の⁠有無について経済産業省はロイターの取材に「コメントしない」とした。元売り大手のENEOS(5020.T), opens new tabとコスモエネ​ルギーホールディングス(5021.T), opens new tabはコメントを控えた。​出光興⁠産にもコメントを求めたが、現時点で回答を得られていない。

政府は19日、レギュラーガソリンの価格を全国平均で1リットル当たり170円程度⁠に抑制す​るための補助金措置を開始。関連す​る基金残高2800億円の活用に加え、24日には2025年度予算の予備費から8000億円を追加支出する​ことを決めている。

(鬼原民幸 取材協力:竹本能文 編集:久保信博)

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

2025年6月からロイターで記者をしています。それまでは朝日新聞で20年間、主に政治取材をしてきました。現在、マクロ経済の観点から日々の事象を読み解く「マクロスコープ」の取材チームに参加中。深い視点で読者のみなさまに有益な情報をお届けしながら、もちろんスクープも積極的に報じていきます。お互いをリスペクトするロイターの雰囲気が好き。趣味は子どもたち(男女の双子)と遊ぶことです。

関連記事: