HTC、カメラ・スピーカー搭載“ウェアラブルAIグラス”「VIVE Eagle」日本発売

「VIVE Eagle」

HTC NIPPONはスピーカーとカメラ、HTC独自の音声アシスタント「VIVE AI」を搭載したスマートグラス「VIVE Eagle」を4月24日に発売する。価格はサングラスレンズ・クリアレンズモデルが82,500円、調光レンズモデルが98,000円。

カラーバリエーションは4種類

フレームの横幅138mmのMサイズ、144.5mmのLサイズの2サイズ展開で、カラーバリエーションはMサイズがブラック、ベリー、コーヒー、グレー。Lサイズはブラックとグレー。なお、調光レンズモデルは2サイズともブラックのみ。

国内販売ではKDDIと協業。au Online Shopなどでも取り扱う

国内販売ではKDDIと協業し、HTC NIPPONの直販サイトに加え、21日からau Online Shopでも予約を受け付けている。家電量販店ではヤマダ電機でも発売日から取り扱い、今後も販売店、ECサイト販売を拡大する予定。

なお、au Online Shopでの取り扱いはサングラスレンズモデルのみで、予約にはau/UQ mobileの回線契約と紐づいたau IDが必要。

度付きレンズへの交換も可能で、プラスチック単焦点レンズに限り、サンクス オプティカル グループと眼鏡市場(一部限定店舗)で交換できる。

“ウェアラブルAIグラス”と位置づける製品で、Mサイズ・レンズ込みで重さ48.8gのメガネフレームに、AIコンピューティング機能や音声操作機能、1,200万画素の超広角カメラ、開放型スピーカーなどを盛り込んでいる。対応するスマートフォンはiOS 17.6以上、Android10以上。

標準レンズは3種類

標準レンズはツァイス製のUV400 サングラスレンズ、UV 400クリアレンズ、UV 380調光レンズの3種類。なお、映像を表示するディスプレイ機能は非搭載。

ディスプレイを搭載しなかった理由は「搭載するとデバイスが重くなり、バッテリー消費も激しくなる。また、提供できるユーザーエクスペリエンスも現時点のディスプレイ技術では十分ではないと判断した」(HTCグローバル・シニアバイスプレジデントのCharles Huang氏)とのこと。

正面向かって右側にカメラを搭載。左側にはLEDインジケーターを備える

内蔵カメラでは最大1,512×2,015ドット/30fpsの動画撮影、3,024×4,032ドットの静止画撮影が可能。縦構図で撮影できるため、SNS投稿にもスムーズに活用できるという。

チップセットはQualcomm Snapdragon AR1 Gen 1、メモリ容量は4GB、ストレージ容量は32GB。

写真や動画の撮影時には、内蔵のLEDインジケーターが点灯して周囲に知らせる仕組みとなっており、メガネが外されたり、インジケーターが遮られたりすると、録画は自動で無効になる。

テンプル部分に低音強化型の開放型スピーカーを搭載し、周囲の音を聞きながら、音漏れを抑えた通話、音楽再生が可能。メガネ本体には合計4基のマイクを搭載する。短時間ながら音を体験したところ、トンッ! トンッ!と鋭い低音を味わうことができた。

本体は人間工学に基づいたテンプル形状で、調整可能なノーズパッドにより。1日中快適な装着感を実現するという。

テンプル上部にはボタンも装備

VIVE AIは、ChatGPT(発売時点ではベータ版)やGoogle Geminiといった主要なAIプラットフォームをサポートし、「Hey VIVE、写真を撮って」といった簡単な音声操作で写真撮影や、リマインダーの録音、メモの作成といった操作ができる。左側テンプルにコントロールボタンを備え、ワンタッチでAIを起動できる。

日本語や英語、繁体字中国語など13言語のリアルタイム翻訳にも対応し、カメラで撮影したコンテンツを音声に変換できる。

充電は付属のマグネット式ケーブルを左側テンプルに接続して行なう。充電しながらの利用も可能で、アプリをインストールしたスマホからの給電可能とのこと

内蔵バッテリーは235mAhで、約4.5時間の連続音楽再生が可能。待機時間は最大36時間。マグネット式急速充電に対応しており、10分の充電で約50%まで充電できる急速充電が利用できる。Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3に対応する。IP54の防塵防水仕様。

プライバシーを最優先に設計したというアーキテクチャとなっており、すべてのユーザーデータはデバイス上にローカル保存され、アップロード、追跡、AIモデルのトレーニングには一切使用されない。リクエスト処理にサードパーティ製AIを使う場合でも、ユーザーデータは最大限のプライバシー保護のために匿名化される。

発売日時点では、全国約70店舗のKDDI・沖縄セルラー直営店、au Styleなどで体感コーナーを展開し、実機を試すことができる。体験可能店舗は5月以降に順次拡大予定。

HTCでグローバル・シニアバイスプレジデントを務めるCharles Huang氏

21日には、東京都内で製品発表会が行なわれ、HTCでグローバル・シニアバイスプレジデントを務めるCharles Huang氏や、グローバル・プロダクトマーケティング・マネージャーの政田雄也氏、HTC NIPPONセールス&マーケティング責任者の山下賢治氏らが登壇した。

Huang氏は、生成AIの利用はセラピーや日々の生活の整理、人生の目的探求など、非常に個人的なやり取りが多いという研究結果を紹介。AIがよりパーソナルな存在となっていくなかで、「どのデバイスが、この現実にもっとも適しているだろうか」とコメントする。

「スマートフォンは生活に欠かせない存在ですが、それは親指と画面操作を前提とする設計でした。AIの真の可能性を引き出すには、邪魔されることなく、リアルタイムで聞き取り、理解できるデバイスが必要です」

「ポケットに入れっぱなしのスマートフォンとは違い、メガネは人々が毎日身につけ、持ち歩いているものです。AIグラスは論理的な進化であり、次世代スマートデバイスの新たなフォームファクターとなるでしょう」

「しかし、現在市場は個人データを商品として扱う企業によって支配されています。これは根本的に間違っていると考えており、全く異なるアプローチを取ることを決意しました」

「キーワードはパーソナルです。AIがつねにパーソナルな存在であることを保証する製品を設計しました。(VIVE Eagleは)ユーザーのプライバシーを侵害することなく、ユーザーを助けるために作られたコンパニオンです」

また政田氏は「これまでのAIは効率のために使うもの。これからは心に寄り添うものに変わります。デバイスも画面を見るものから、共にあるものへと進化していくと考えている」とコメント。

VIVE EagleではSTYLE・LISTEN・CAPTURE・ASSISTの4つの価値を提供するという

VIVE Eagleでは「ファッション性を追求したスタイル、1日中使い続けたくなる音楽体験、大切な瞬間を逃さないカメラ、日常を支えるAIアシスタント」という4つの価値を提供するとした。

セールス&マーケティング責任者の山下氏は、VIVE Eagleを「実用的なAIデバイス」として市場に広げていくとし、その目的を達成するためにメガネチェーンと連携したレンズ交換への対応、KDDIとの協業による販売網、体験可能店舗の展開といった施策を紹介した。

発売時点では全国40店舗にVIVE Eagle体感コーナーが展開される。

「KDDIとの協業は、日本市場の立ち上げにおいて非常に大きな意味があります。実用性と安心感を有したVIVE Eagleを、安心・信頼の高いKDDIの販路を軸に拡大していきたいと考えています。VIVE Eagleの価値を積み重ねていくことが市場浸透の初期ドライバーになると考えています」

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