反撃弾の初配備 説明会は「予定なし」 市民の不安に「HPで発信」
陸上自衛隊健軍駐屯地への長射程ミサイル配備の中止を求め、主催者発表で約1200人が参加した集会=熊本市東区の健軍商店街で2025年11月9日午前11時45分、野呂賢治撮影
有事の際の反撃能力(敵基地攻撃能力)となる長射程ミサイルの陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市)への配備が、年度末に迫る。
防衛省が8月末に配備計画を発表した後、地元では住民説明会の開催を求める声が上がるが、防衛省は「現時点で実施する予定はない」とする。
長射程ミサイルの配備は国内で初めてで、しかも健軍駐屯地は市街地に位置する。「有事に攻撃を受ければ周辺にも被害が及ぶ」との懸念は住民の間で強く、「なぜ対面で説明しようとしないのか」と国の姿勢に不信が募る。
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政府は2022年末に改定した外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」で、相手国のミサイル発射拠点などをたたく反撃能力の保有を明記し、従来の安保政策を大きく転換した。
これを受け、反撃能力を持つ装備品の一つとして開発され、国内で初めて25年度末に健軍駐屯地に配備されるのが、地上発射型の国産ミサイル「12式地対艦誘導弾」を改良した「能力向上型」だ。
射程は約1000キロで、熊本から中国東部沿岸や北朝鮮のほぼ全域を射程に収めることになる。
健軍駐屯地は市街地にあり、周辺には病院や学校、住宅などが建ち並ぶ。
駐屯地には以前から地対艦ミサイル連隊が置かれ、12式地対艦誘導弾を発射する車両もあった。ただ、相手国に届くミサイルが配備されれば、…