不振が続くアストンマーティン、トンネルの出口は「かなり先にある」とデ・ラ・ロサ。まだ見ぬ大型アップデートに向け我慢の日々(motorsport.com 日本版)

 今シーズンのF1ではここまで最下位争いが続くアストンマーティン。チームアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、まだ突破口は見えていない状態だと述べた。 【F1ハイライト】F1 2026第6戦モナコGP決勝  アストンマーティンは、レギュレーションが大きく変わったこの2026年シーズンに、パワーユニット(PU)のサプライヤーを変更。メルセデスのカスタマーPUからホンダのワークスPUにスイッチしたほか、それに伴ってギヤボックスも初の自社製となったが、この新たな体制は苦難続きとなっている。  開幕前から悩まされたのは、エンジンからの振動が異常なレベルで各所に伝わり、バッテリーやドライバーの手にダメージを与えてしまうという問題。この点については解決することができたが、現在ではシフトチェンジの際のドライバビリティの悪さが顕在化。パフォーマンスアップのための大型アップグレードも、もう少し先になる見込みだ。  モナコGPの予選でも最下位に沈んだアストンマーティン。金曜日に行なわれたFIA記者会見に出席したデ・ラ・ロサは、トンネルの先に光が見え始めているかという質問に、「まだ全く見えていない」と答えた。 「現状はこうだ。厳しいスタートになっていて、特にこのようなポジションになることは予想していなかった」 「現状、非常に難しいマシンになってしまっている。ドライバーは全力を尽くして、可能な限り速く走らせようとしてくれているが、難しい状況だ。光が見え、実際にアップグレードが機能して事実に基づいた話ができるようになるまで、(回答は)控えたいと思う。私個人としては、自分たちに何ができるとか、トンネルの先に光が見えるかとか、そういった話をあまりにもしてきたので、少し同じことの繰り返しのようにも感じる」 「誰にとっても厳しい状況だし、特にドライバーが大変だ。彼らは実際にマシンに乗って、マシンと相対して、メディアとも向き合い、毎レース何が起きているのかを説明しなければならない。前から起こっている問題について、似たような質問を何度も受けるんだ。しかも今後数戦はアップグレードがないことも分かっている。開発が進んでいるのも知ってはいるけど、それが投入されるのはまだ先なんだ。だから、モチベーションはあるが……」 「間違いなく、彼ら(ドライバー)はとにかく協力的で、シミュレーターでもチーム内でもファクトリーでも、とにかく懸命に働いているし、時間も費やしている。でも自分たちが期待している、あるいは望んでいる位置にいないから難しいんだ。そういう時は物事がより複雑になるからね」  アストンマーティンは今季、大小様々な問題に直面してきた。デ・ラ・ロサは前述の通り振動の問題は解消し、カナダGPでフェルナンド・アロンソを襲ったシートの不快感の問題も、進展が見られたと語る。その一方で、シートの問題はランス・ストロールも訴えており、まだ完全に解決できたわけではないという。 「FP1では、フェルナンドは無線でシートについて何も言わなかった。これはポジティブなことだ。このサーキットで火曜日に行った作業、つまり2025年用のシートを2026年のマシンに合わせる作業がうまくいったということだ」 「ただしランスはシートの問題を訴えていたので、まだ解決すべき問題は残っている。でも全体としては正しい方向に進んでいる」 「ファクトリーでは舞台裏で本当に多くのことが進んでいる。それによって、夏頃に投入する大規模なアップグレードが成果をもたらすと信じている。しかし、そのトンネルの出口は、まだかなり先にあるのが現状のようだ」  なおモナコGPの決勝レースでは、アロンソが乱戦を生き残り10位となり、アストンマーティン・ホンダにとって初のポイントをもたらした。しかしながらこれはマシンのパフォーマンスを反映した結果ではないため、アロンソも「今週末ポジティブなものは何もなかった」と厳しくも冷静なコメントを残している。

Benjamin Vinel

motorsport.com 日本版
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