ビットコイン、10月の減速の裏には強さが潜む──アナリストは金に追いつくと予測(CoinDesk JAPAN)
ビットコイン(BTC)は、好調なことが多かった過去の10月のペースには遅れをとっているが、少なくとも一部のアナリストは、11万1000ドル付近でのその安定性が、弱さではなく強さを示唆していると見ている。 10月15日の値動きは、苛立ちを感じているビットコイン強気筋にはお馴染みのものだろう。金と銀が再び、新たな最高値まで急騰し、米国株が上昇した一方で、ビットコインは引き続き圧力下にあり、過去24時間で1.2%下落して11万1500ドルとなった。 他の暗号資産(仮想通貨)はさらに大幅に下落し、イーサリアム(ETH)とエックス・アール・ピー(XRP)は3%、ソラナ(SOL)とドージコイン(DOGE)は約2%下落した。
15日にロンドンで開催されたデジタル資産サミットで講演したレッカー・キャピタルの最高投資責任者であるクイン・トンプソン(Quinn Thompson)氏は、ビットコインの時が来ていると述べた。 「私は、我々が金に追いつくと確信している」と、トンプソン氏は出席者に語り、次のように続けた。 「まもなく始まるだろう。ビットコインと暗号資産全体で今から起こる動きは、2024年11月と2023年10月の動きに似ているだろう」。 21シェアーズの暗号資産リサーチアナリストであるマット・メナ(Matt Mena)氏も、同様の見通しを示し、世界的な不確実性の中でもビットコインが持ちこたえていることは、「ETF流入とよりハト派的な政策見通しに支えられた構造的な需要が引き続き、下支えとなっていることを裏付けている」と述べた。 レバレッジが一掃され、金融緩和が近づいているため、ビットコインが年末までに15万ドルまで上昇する可能性があると、メナ氏は予測している。 米連邦準備制度理事会(FRB)の動向と、FRBが金融政策の緩和を継続するという期待に多くが左右されるだろう。 15日に発表されたベージュブック(米国の12地区連邦準備銀行による地区連銀経済報告)では、労働市場の弱さが増している兆候が報告され、今年残る2回の政策会合で利下げが行われるとの市場の予想が依然として有力であることを示唆している。 FRBの議長であるジェローム・パウエル(Jerome Powell)氏は14日、金利に関して具体的な言及は避けたが、労働市場の「軟調さ」を認め、さらなる金融緩和策が検討されているという市場の認識を強めた。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin’s October Slowdown Masks Strength, Analysts Predict Catch-Up With Gold
CoinDesk Japan 編集部