ベネズエラのマドゥロ大統領の安全な退陣案、コロンビアが支持表明
- マドゥロ氏は安全を保証されれば退陣案受け入れも-コロンビア外相
- 投獄されずに退陣でき、移行政権が正当な選挙を実施可能
コロンビアは、ベネズエラのマドゥロ大統領が権力を移譲し、暫定政権が新たな選挙を実施する計画を支持すると表明した。
コロンビアのビジャビセンシオ外相は、迫害を受けない安全を保証されればマドゥロ氏が同案を受け入れる可能性があると述べた。
ビジャビセンシオ氏は19日、マドリードでのインタビューで「マドゥロ氏はこの案を受け入れる意向を示すだろう。必ずしも投獄されることなく退陣でき、他の人物が移行政権を率いて正当な選挙を実施することが可能だ」と語った。
ベネズエラの情報省は、コメント要請にすぐには応じなかった。
コロンビアのペトロ大統領とブラジルのルラ大統領は、2024年のベネズエラ大統領選が不正選挙だと広く非難されたことを受け、新たな選挙の実施を求めている。ビジャビセンシオ氏は、マドゥロ氏の安全な退陣計画が「最も健全な選択肢」になり得ると述べる一方で、実現にはベネズエラ野党の支持が不可欠だと指摘した。
一方、米国のトランプ大統領は今週、ベネズエラ、コロンビア、メキシコ国内の麻薬カルテル拠点を標的に攻撃する可能性を示唆した。米軍は9月以降、カリブ海と太平洋で麻薬密輸に関与しているとする船舶を攻撃しており、これまでに80人以上が死亡している。
コロンビア政府は米国がベネズエラを攻撃すれば、移民の新たな大量流出を引き起こしかねないと警告している。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、過去10年で約800万人のベネズエラ人が国外に流出し、そのうち約300万人がコロンビアに居住している。
「介入が起これば、対処が極めて困難な人道危機を引き起こす恐れがある」とビジャビセンシオ氏は語った。
関連記事 トランプ氏、中南米での軍事行動拡大を示唆-ベネズエラやメキシコ標的 米軍、ベネズエラからの麻薬船攻撃-テロリスト11人殺害とトランプ氏原題:Colombia Backs Plan for Maduro to Leave Power and Avoid Prison(抜粋)
— 取材協力 Andreina Itriago and Oscar Medina