【学歴詐称疑惑】田久保市長 百条委員会に出頭せず「もう税金払わないぞ」市職員が苦情対応に追われる(静岡・伊東市)
25日、伊東市議会で開かれた田久保真紀市長の”学歴詐称疑惑”をめぐる3回目の百条委員会。今回は証人として市長の出頭が求められていましたが…。 (伊藤 薫平 キャスター) 「田久保市長、本人不在。異例の百条委員会が始まります。」 結局、本人不在のまま委員会を開催することに。 (伊東市議会 中島弘道 議長) 「きょう本人がいない中で百条委員会を開いたんですが、それについて出頭拒否というのは、正当な理由ではないことを、委員会として結論いたしました。」 2025年5月の市長選挙で現職をやぶって当選し、伊東市初の女性市長となった田久保市長。しかしそのわずか1か月後、”学歴詐称疑惑”が浮上し渦中の人物に。 (伊東市 田久保真紀 市長) 「卒業は確認ができませんでした。除籍であるということがその場で判明がいたしました。」 東洋大学『卒業』ではなく、『除籍』されていたと公表しましたが、現在問題となっているのは、この会見より前に議長らに“チラ見せ”したという卒業証書とされる文書です。その文書の提出が百条委員会で求められていましたが…。 (田久保市長) 「提出期限となりましたので、 回答書を提出させていただきます」 (中島議長) 「これは、請求していた卒業証書ではない?」 (田久保市長) 「むこうの方で会見の準備をしているので。」 (中島議長) 「なんで卒業証書ではなく、回答書なんですか?」 (田久保市長) 「中身の方をまずご確認お願いします。」 (中島議長) 「これをもとに百条委員会で議論させていただきますので。」 市長は提出を拒否。さらに24日、百条委員会への出頭要請について…。 (田久保市長) 「あしたの百条委員会の出頭要請に対する回答書になります。」 (中島議長) 「ちょっとこれだとわからないです。重大なことなのではっきりさせてください。出るかでないかはっきりさせてください。」 (田久保市長) 「中身の方ご精査いただいて」 (中島議長) 「待ってください。出頭拒否って許せませんよ」 (田久保市長) 「中身の方ご精査いただいて、わたくし市長室におりますので、また呼び出していただければ」 「回答が事実上不可能な内容を含むものであり、不適切な請求である」などの理由で、出頭を拒否する「回答書」を提出していました。 そして25日、本人不在のまま開かれた百条委員会では、今後の対応などが話し合われました。 (百条委員会 委員) 「もし、また出頭拒否があった場合には、もう刑事告発はすべきだと思う。」 (百条委員会 委員) 「自分は正しいって思う部分なのに、それを理由にここに出頭しないって言っているのは権利を主張し過ぎておかしなことになっている (伊藤 薫平 キャスター) 「田久保市長の赤い車が普段停まっているこちら、きょうその姿はありません、マスコミを避けるようにして、徒歩で登庁したということです。」 いつもとは違う形で登庁。インタビューにも応じませんでした。カメラの前には現れなかった田久保市長。24日、SNSでは“ある話”に反論していました。 (田久保市長のX) 「私の同級生で友人なのであれば、議長にだけ手紙をだして私には何も連絡がないというのも不自然な話だと思います。」 実は市議会議長宛てに、東洋大学法学部を卒業した“市長の同級生”を名乗る人物から新たな投書が届いていたのです。 そこには「彼女は単位不足で3年に進級できず、入学から4年経った時点で2年生を3回繰り返していました」と市長の進級の状況などが詳しく書かれていたほか「田久保だけが卒業できないのはかわいそうだ、お遊びで卒業証書を作ってやろう」と同級生が飲み会の席で余興として卒業証書を渡したことなどが書かれていました。 この文書の真偽は不明ですが議長はこの投書を「公文書」として扱い、百条委員会の委員に共有したといいます。 田久保市長は怪文書として批判していましたが…。 (伊東市 田久保真紀 市長のX) 「その怪文書を議会で公文書として取り扱い、次の百条委員会で 取り上げるという荒唐無稽な話も報道で飛び出していますが、取り急ぎ事実関係を確認して、確認できたものから、またみなさんにお伝え をしてまいります。」 25日の出頭を拒否した理由としてもこの投書の存在をあげました。 (伊東市議会 中島弘道 議長) 「出頭拒否っていうのも、本当にもう道義的、社会的な責任として本当に許されることではないと思っております。いつまでもこういったことを本当にだらだらとやって行くということは本当に許せないことですので、百条委員会をどんどん進めていくとともに、本人は辞意を表明しているので、早く辞職ということもしていただきたいと思います。」 (伊東市議会 副議長) 「納得できる内容ではないので、市民に対して説明責任を逃れているという印象です。最終的には顧問弁護士と話して決定することになるが、自分の今の個人的感覚ではもう罰則は適用されると思っている」 午後4時過ぎ、市役所では職員の労働組合が全職員を対象にしたアンケートの結果を市長に伝えました。市長の一連の問題で苦情が相次ぎ、職員が対応に追われていることなどを伝えたといいます。 その後、田久保市長が取材に応じました。 (伊東市 田久保真紀 市長) 「ご意見いただきましてありがたいことですので、それは対応できるところについてはしっかりと検討していきたいと思います。(Q.今月中辞任を考えているということだが?)もう一応ですね、考えとしては持っておりますので、はっきりできる時点でしっかりしなければならないと思っています。」 市議会の百条委員会では今後市長に対し、卒業証書とされる文書の提出と委員会への出頭を再度求めることを視野に入れ、協議を続ける方針です。伊東市役所前から伊藤キャスターのリポートです。 (伊藤 薫平 キャスター) 「私たちもつい先ほどまで、市役所の中で取材していたんですが、実際に苦情対応に追われる市職員の皆さんの姿を見ました。その中には『いつやめるんだ』『やめさせることはできるんだろうか』という電話を受けたり『もう税金を払わないぞ』という市民の皆さんからの声も受けていました。そういった話を聞き、最後に受話器を置く時に職員の皆さんは「貴重なご意見ありがとうございました」と深々と頭を下げて受話器を置いていました。改めてその状況を見ると、心身共に負荷がかかっているのだなということを実感しました。そして先ほどの労働組合の皆さんの話に対して、田久保市長はおよそ30分間対応しまして、淡々と聞いていたということなんです。そしてこのクレームに関しては、個人で別の窓口を作ると話しているということです。」