エヌビディア、中国向けH20販売再開へ 米政府が許可「確約」

 米半導体大手エヌビディアは14日、画像処理半導体(GPU)「H20」の中国向け販売を再開すると表明し、中国市場の規制要件を満たすよう調整された新モデルを発表した。写真は同社のロゴが表示されたスマートフォンとコンピューターのマザーボード。2023年3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[北京/香港 14日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは14日、画像処理半導体(GPU)「H20」の中国向け販売を再開すると発表した。また、中国市場の規制要件を満たすよう調整された新モデルを導入したと明らかにした。

米政府にH20販売再開を申請中で、間もなくライセンスを取得できる見込みだとした。その後まもなく出荷を始めるという。

同社は「米政府はエヌビディアに対しライセンス付与を確約した。当社は早期の出荷開始を期待している」と表明した。ホワイトハウスはコメント要請に応じていない。

エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は16日に北京でサプライチェーン博覧会に参加し、記者会見を行う予定。

H20は米政府が2023年後半に国家安全保障上の理由で輸出規制を導入したことを受け、中国市場向けに開発された。今年4月に米政府によって事実上禁止されるまで、中国で合法的に入手可能な最も高性能のエヌビディア製品だった。

同社は中国向けに特別に設計された新しいGPU「RTX Pro」も発表した。米輸出規制に「完全に準拠」しており、スマート工場や物流などの分野におけるデジタルツインAI(人工知能)アプリケーションに適しているという。

同社によると、フアン氏はAI協力を促進し、オープンソース研究とグローバルなAI開発に対する自社の支援を強調する取り組みの一環として、ワシントンでトランプ米大統領や政策立案者と、その後北京で政府高官と会談した。

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