ビットコイン、10万5000ドルを割り込む──暗号資産への強気な賭けで8億ドルの清算が発生(CoinDesk JAPAN)

10月17日のヨーロッパ取引時間の早朝、ビットコイン(BTC)は10万5000ドルを下回った。レバレッジ取引を行うトレーダーが再び大きな損失に直面し、過去24時間で約12億ドル(約1800億円、1ドル=150円換算)相当のポジションが消失した。 データによると、損失の大部分はロングポジションによるもので、トレーダーが週初めに反発を狙って積極的にポジションを取っていたことを反映している。 CoinGlassによると、清算された取引の約79%はロングポジションで、30万7000以上の口座に影響が出ている。最大の損失は、分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッド(Hyperliquid)における2040万ドル(約30億6000万円)相当のETH-USDロングポジションだった。ハイパーリキッドは、暗号資産におけるレバレッジ取引の主要なエンジンの一つとして成長している。 ビットコインは約3億4400万ドル(約516億円)の損失、次いでイーサリアム(ETH)が2億100万ドル(約301億5000万円)、ソラナ(SOL)が9700万ドル(約145億5000万円)だった。エックス・アール・ピー(XRP)、ドージコイン(DOGE)その他の高ベータトークンはそれぞれ、未決済建玉からさらに数千万ドルが消えた。 取引所別では、ハイパーリキッドが3億9100万ドル(約478億5000万円)で最多の清算額を記録し、バイビット(Bybit)が3億ドル(約450億円)、バイナンス(Binance)が2億5900万ドル(約388億5000万円)、OKXが9900万ドル(約148億5000万円)で続いた。これは、市場の大幅な調整時にオンチェーン取引所が従来の取引プラットフォームと並んで存在感を示していることを物語っている。 清算とは、トレーダーの初期証拠金の一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることを指す。これは、トレーダーがレバレッジをかけたポジションの証拠金要件を満たすことができない(取引を継続するための十分な資金がない)場合に発生する。 こうしたループは清算ヒートマップや建玉データで追跡されることが多く、市場内のレバレッジの集中している場所を可視化する。価格がこれらのゾーンに接近すると、トレーダーは次の方向性を決定づける可能性のあるスクイーズや巻き戻しイベントを注視する。 ビットコインの下落は16日夜に始まり、価格が10万7000ドル水準を割り込んだことで、デリバティブ市場全体に波及する強制決済の連鎖を引き起こした。 この動きは緊張したマクロ環境を背景にしている。米中間の摩擦再燃がリスク選好を損ね、円高とゴールド価格の一時的な下落が不確実性を増幅させた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Loses $106K as Bullish Crypto Bets Rack up $800M in Liquidations

CoinDesk Japan 編集部

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