アサヒビール、サイバー攻撃のダメージから反転成長へ新商品「アサヒ ゴールド」を投入。2026年度事業方針説明会
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アサヒビールは都内で事業方針説明会を開催し、昨年のシステム障害からの「復旧・復興・再始動」そして「反転成長」について説明した。
代表取締役社長の松山一雄氏は「昨年の障害によりすべてのカテゴリーで前年割れという悔しい結果となりました。しかし、私たちは単に元の状態に戻すつもりはありません。復旧から復興、そして再始動の過程で『反転成長』をかけ、攻撃を受ける前よりも強いアサヒビールに進化させる。これを社内の合言葉にしています」と述べ、「レジリエンス(しなやかな強靭性)」をキーワードに掲げた。
そしてコロナ禍の際の「ボリューム経営」から「バリュー経営」へ舵を切った経験を引き合いに出し、「世界で一番ワクワクする『ビール会社』、100年後も愛され続ける『未来のビール会社』」を目指していくという。
現在は物流・受注システムを「復旧」させ、SKU(商品数)の売り上げ比を9割まで戻す「復興」の最中にある。3月から4月にかけてこれを99%まで引き上げ、完全な「再始動」へとつなげる見通しだ。ビールの戦略投資では主力商品「アサヒスーパードライ」について春、夏、秋と3回の山場をつくるとともに、春には新商品「アサヒ ゴールド」を投入する。
加えて中長期的には「スマートドリンキング(スマドリ)」をさらに進化させる。「飲まない層」「飲めない層」をターゲットに「大人味(大人テイスト)」の商品を発売し、「子供が感じる生理的な美味しさだけでなく、経験を積んだ大人だからこそ感じる苦味や複雑な味わいを、新たな価値として提案していきたい」と、「未来のビール会社」への展望を語った。
マーケティング本部長の古澤毅氏は「スーパードライ」をさらに磨き込むことと新商品の投入を反転成長の柱に据え、ビール強化の1丁目1番地として「スーパードライ」のさらなるブランド強化を図るため、3年にわたる「冷え戦略」のロードマップを提示した。
昨年2025年は「キンキンDRY」を立ち上げ、飲食店5000店での「スーパーゴールド認定」や、飲食店・家庭向けの「キンキンタンブラー」を展開して接点を拡大。それにより「冷えたおいしいビールといえばスーパードライ」という純粋想起率を獲得したという。
そして2026年は「体験促進期」と位置付け、東京・銀座に国内唯一の常設コンセプトショップ「BEER DINER SUPER DRY TOKYO」をオープン。品質、注ぎ方、温度にこだわった最高の一杯を提供し、ブランド理解の向上を目指す。
さらに夏の最盛期に向け、冷涼感のあるホップを使用した「アサヒスーパードライ 冷涼辛口」を5月と7月に発売。新たな広告キャラクターとして阿部寛さんを起用し、新CMをオンエアする。
そして新商品「アサヒ ゴールド」を4月14日に発売する。麦芽100%、厳選麦芽を1.5倍使い、麦本来の旨味を味わえる一方で、スーパードライと同じ酵母を使用することで、雑味のないスッキリとした後味を両立したという。ブラインドテストでは1日目より2日目、3日目と「飲み進めるごとに満足度が上がる」という評価が高まり、日常的に飲み続けられる「飽きない旨さ」が証明された。
パッケージは「昇る朝日」をイメージしたゴールドのツートンカラーを採用し、CMキャラクターは佐藤健さんと柴咲コウさんを迎え、年間400万箱の販売を目指していく。
昨年度は「アサヒゼロ」が前年比149%と急成長し、スマドリの認知率も50%を超えた。今年は社内の「スマドリアンバサダー」も約9割の社員が取得しており、さらなる飲酒リテラシーの向上と新価値提案を進める。3月~6月の商品ラインアップの強化を進めていくほか、6月にはお酒を飲まない層に向けた「大人テイスト嗜好飲料」のテスト販売を開始する。エルダーフラワーの香りや茶葉の苦味、ホワイトグレープの甘みが混ざり合う複雑な味わいの「Tea Sparkling(仮)」で、アフタヌーンティーのようなペアリングを提案していく。