米政府、サウジAI企業ヒューメインへの初の半導体販売を承認へ
- 米サウジ間のAI分野で包括協定の一環、トランプ氏と皇太子が会談
- 今週にも最終合意か、エヌビディアやAMDなどに追い風
米政府は、サウジアラビアの人工知能(AI)企業ヒューメインに対する先端AI半導体の初めての販売を承認する方針だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。訪米中のムハンマド皇太子がトランプ米大統領と会談する中、サウジの国家主導AI企業である同社にとって大きな前進となる。
関係者によると、承認は米サウジ間のAI分野における包括的な協定の一環として行われる見込みで、早ければ今週にも最終合意に達する可能性がある。この協定により、米政府の許可が2023年以降必要となっていたサウジ向けAI半導体輸出申請について、交渉で合意した数量を前向きに検討する見通しだという。
皇太子とホワイトハウスの大統領執務室で18日会談したトランプ大統領は「その件について取り組んでいる」と述べ、協定に「特定の水準のチップ」が含まれると語った。関係者の1人は、承認される半導体が数万個規模になる見込みだと述べたが、それ以上の詳細には言及を控えた。
今回の輸出承認は、米半導体大手エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など、中東市場への供給を目指す企業にとって追い風となる。ヒューメインのタレク・アミン最高経営責任者(CEO)は先月、同社が2030年までに最大40万個のAIチップを導入する計画を示していた。
半導体輸出管理を監督する米商務省産業安全保障局(BIS)はコメントを控えた。ヒューメインも回答していない。アミンCEOは先月ブルームバーグ・ニュースに対し、同社がエヌビディア、AMD、クアルコム、米半導体新興グロックが製造したチップの輸出許可を待っていると述べていた。エヌビディア、AMD、クアルコムはコメントを控えた。グロックは取材要請に応じなかった。
原題:US Plans to Approve Sale of Chips to Saudi AI Venture Humain(抜粋)
— 取材協力 Mark Bergen, Annmarie Hordern, Skylar Woodhouse, Ian King, Maggie Eastland and Omar El Chmouri