川崎Fが8年ぶりアジア8強! 第1戦敗戦から逆転快勝! ACLE制覇に前進…4月の最終決戦地サウジへ

DF佐々木旭が先制ゴール

[3.12 ACLE決勝T1回戦第2戦 川崎F 4-0 上海申花 等々力]

 川崎フロンターレは12日にAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)第2戦で上海申花(中国)と対戦し、4-0で勝利した。第1戦は0-1で敗れたが、2試合合計4-1で逆転に成功した。2017シーズン以来となるベスト8進出を果たし、4月下旬からサウジアラビアで一声開催される準々決勝以降の戦いに臨む。

 5日にアウェーで行った第1戦を0-1で落とした川崎F。後がない中で先発を3人変更した。DF佐々木旭、FWエリソン、そして昨年11月22日のJ1第28節・浦和レッズ戦以来の出場となるMF大島僚太が起用された。[両スタメン&布陣]

 雨中の試合で、川崎Fは序盤からボールを握る。前半12分にはFW伊藤達哉がMF脇坂泰斗とのワンツーでPA右に進入。鋭い折り返しをファーサイドのFWマルシーニョがダイレクトで合わせるが、大きく枠を外れる。18分にはMF河原創、伊藤が中央で縦にパス。最後は脇坂がPA手前から右足ミドルを打つも、ゴール左外に逸れていった。

 前半24分、多彩な攻撃が実を結んで均衡を破る。河原が中盤から右サイドに浮き球パス。反応した佐々木が右サイドで運びながら、カットインで内側に入り込む。PA右手前でフェイントを織り交ぜながら、渾身の左足一閃。雨粒をはじきながらゴール右隅に突き刺した。

 2試合合計も1-1で振り出しに戻した川崎Fは、さらに攻勢を強める。前半34分には脇坂の右CKからエリソン、マルシーニョと混戦を制し、最後にDF高井幸大がゴールに押し込んだ。しかし混戦時のプレーがファウルとみなされ、高井の得点は認められなかった。

 追加点がほしかった川崎Fだが、前半は1-0のまま折り返す。ハーフタイムで両チームの交代はなかった。  川崎Fは後半開始から上海申花に前線から圧をかけられ、ペースを失いかける。しかし上海申花の2枚替え直後、後半20分に待望のゴール。高井が右サイド際にパスを出し、佐々木がそのまま前進する。最前線を見据えて右足で浮き球パス。相手の最終ラインを抜け出したエリソンが右足ダイレクトで合わせ、価値ある追加点を挙げた。  2試合合計でも2-1と逆転した川崎Fは、余裕を持ってさらに勢いを増していく。後半23分にはチーム3点目。左サイドで大島が縦にパスを出し、脇坂がスルーする。その裏に走り込んだマルシーニョがPA左の深い位置から折り返し、最後は伊藤が左足で押し込んだ。点差は3-0となり、2試合合計で3-1となった。

 川崎Fは後半26分に大島を下げ、MF山本悠樹を投入。32分にはエリソンと伊藤に代えて、MF家長昭博とFW山田新を出場させた。35分にはFWサウロ・ミネイロに決定機を作られるが、ともにGK山口瑠伊がゴールを守り切った。40分には河原と脇坂が下がり、MF橘田健人とMF瀬川祐輔が入った。

 最後まで集中力を切らさず、後半アディショナルタイムにはマルシーニョがダメ押しの4点目。川崎Fは第2戦を4-0で制した。前回大会はベスト8に一歩及ばなかったが、今回は成長を示してみせた。 (取材・文 石川祐介)●ACLE2024-25特集

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