西武鉄道山口線に約40年ぶり新型車両「L00系」導入 大手私鉄で唯一の新交通システム
西武球場前駅(埼玉県所沢市)と多摩湖駅(東京都東村山市)を結ぶ西武鉄道山口線で27日、新型車両L00系(レオライナー)の出発式が行われた。山口線での新型車両導入は約40年ぶり。
山口線は、コンクリート製の走行路に案内レールを設け、ゴムタイヤで走行する方式「新交通システム」(AGT)が用いられている。日暮里・舎人ライナーやゆりかもめも同様の方式だが、大手私鉄では西武山口線のみが採用している。
西武球場前駅で行われた、新型レオライナー「L00系」の出発式ロングシートで輸送力強化
今回導入されたL00系の第1編成は、西武鉄道のグループが所有するプロ野球チーム「埼玉西武ライオンズ」をイメージした外装が特徴だ。車内には選手のサイン入りユニホームやボールが飾られている。
車内に飾られた、埼玉西武ライオンズの選手のサイン入りのユニホーム山口線の沿線には、ベルーナドームや西武園ゆうえんちなどレジャー施設が多い。プロ野球の試合や大規模コンサートの開催時に列車内の混雑を緩和するため、L00系はロングシートを採用するなど輸送力の強化を図っている。
2026年度までに計3編成が導入される予定。一方、山口線が現行のAGTになった1985年から使用されてきた8500系は、順次引退する。
新型レオライナー「L00系」の車内西武鉄道の後藤高志会長は「レオライナーに乗って、西武園ゆうえんちや野球観戦を1日がかりで楽しんでほしい」と語った。
記念乗車証明書を手にする子供たち従来型の8500系「レオライナー」山口線の前身は「おとぎ列車」
山口線の前身は昭和25年に登場した遊戯施設で、「おとぎ列車」と呼ばれていた。蓄電池式の機関車が客車をけん引し、線路上を走行する方式で、当時は遊園地のアトラクション(遊具)と扱われていた。
「西武鉄道所沢車両工場」の跡地に作られた、商業施設・エミテラス所沢に展示されている「おとぎ列車」2年後、鉄道への格上げとともに山口線に改称されたが、「おとぎ列車」の車両や愛称はその後も使用され続けた。1984年に老朽化や球場アクセス向上のため廃止され、AGTへと転用された。(文・写真 鴨志田拓海)
おとぎ列車(左)と新型レオライナー(鴨志田拓海撮影)鴨志田拓海
東京写真報道局記者。東京都生まれ、茨城県出身。令和3年入社、ニュース担当。ローカル鉄道の取り組みなどを追った写真で2024年東京写真記者協会企画部門賞を受賞。趣味はドライブ。