浦和が止まらない!!5万2千人超え埼スタで9年ぶり5連勝!! 松尾&渡邊またも揃い踏み弾、今季初出場FW高橋も大仕事

[5.3 J1第14節 浦和 2-0 東京V 埼玉]

 J1リーグは3日、第14節を各地で行い、浦和レッズ東京ヴェルディを2-0で破った。好調を牽引している新エースのFW松尾佑介とMF渡邊凌磨が3試合ぶりの揃い踏み弾。2016年以来9年ぶりの5連勝を果たし、暫定2位に浮上した。一方の東京Vは4試合ぶりの敗戦となった。

 ゴールデンウィークのデーゲームに52,429人の大観衆が集まった一戦。4連勝中の浦和はMFサミュエル・グスタフソンがコンディション不良でメンバーを外れ、MF松本泰志が5試合ぶりに先発復帰した。対する東京Vは今季初の連勝を収めた前節・岡山戦(○1-0)と同じスターティングメンバーを起用した。[スタメン&布陣]

 試合は前半6分、浦和がさっそく先手を取った。左サイドで低い位置に降りたMFマテウス・サヴィオが前を向き、同サイドにスルーパスを送ると、松尾が反応。相手DF綱島悠斗との正対からカットインを仕掛け、ゴール左斜め前までえぐり込むと、右足シュートがMF森田晃樹をかすめてゴール左隅に吸い込まれた。松尾は3試合ぶりの今季3点目。1トップ起用から4戦全勝の新エースがまたも結果を出した。

 その後も浦和が一方的に攻め込み、東京Vの激しいプレッシングをいなしながらボールを保持。なんとか反撃に出たい東京Vは前半26分、ようやく左サイドから攻撃の糸口を探り、森田のミドルシュートにつなげたものの枠を外れる。さらに同27分、FW山見大登の左CKにDF綱島悠斗が頭で合わせたが、これもゴール右外に飛んだ。

 すると再び浦和が猛攻を仕掛け、前半28分にはMF金子拓郎の空中戦から起点を作ると、M・サヴィオのパスから渡邊が左足でコントロールショット。これはGKマテウスの横っ飛びセーブに阻まれたが、同29分にはM・サヴィオの左CKが相手の中途半端なクリアを誘い、松尾のボレーが枠内へ。東京VはDF谷口栄斗がゴールカバーでなんとかかき出した。

 それでも前半31分、浦和が突き放した。金子の右CKがまたも東京V守備陣の中途半端なクリアを誘い、こぼれ球に反応したのは渡邊。ペナルティアーク付近からうまく抑えたボレーシュートを放ち、マテウスに当たったボールが勢いを失わず、ゴールマウスに吸い込まれた。渡邊は2試合ぶりのゴールで今季5点目。序盤戦には負傷離脱もあったが、直近8試合で固め取りを続けている。

 2点ビハインドとなった東京Vは前半終了間際に痛いアクシデント。3バックの中央で4試合連続の先発が続くDF千田海人が接触のないところで太ももを痛め、プレーを続けることができなくなった。城福浩監督は交代回数の消費を避けるため、残り時間を10人で戦う選択をし、ハーフタイムに交代を行った。

 東京Vのハーフタイムの交代は2枚替え。千田に代わってMF翁長聖を右ウイングバックに入れ、3バックは左から綱島、谷口、DF宮原和也の並びとなった。また山見に代わってMF齋藤功佑も投入し、5-3-2の布陣を組んだ。すると徐々に状況が好転し、後半12分にはMF新井悠太のカットインミドルシュートがGK西川周作を強襲した。

 なおも攻める東京Vは後半20分にもサイドを広く使って厚みのある攻撃を繰り広げ、翁長の落としから谷口がミドルシュート。だが、これも大きく枠を外れ、ゴールにはつながらない。劣勢が続く浦和は同23分、松尾とM・サヴィオに代わってFW高橋利樹とMF関根貴大を投入。高橋はこれが今季初出場となった。

 すると後半28分、高橋が大仕事を成し遂げた。右サイドで降りた松本が最終ラインの背後に浮き球のパスを送ると、これに反応した高橋が谷口の前に入り、ファウルを誘発。谷口には一発レッドカードが提示された。東京Vの選手たちはオフサイドを主張したが、反対サイドの宮原がラインを上げきれておらずにオンサイド。高橋の起用が的中する形となった。

 また浦和のマチェイ・スコルジャ監督はここで金子と渡邊に代わってMF原口元気とMF中島翔哉を投入。今季3試合目の出場となった中島は後半33分、直接FKで左ポストを叩くシュートも放った。その後は10人の東京Vが押し込む時間が続いたが、浦和守備陣は危ないシーンがありながらもDFマリウス・ホイブラーテンとDFダニーロ・ボザのCBを中心にシャットアウト。9年ぶりの5連勝を果たした。

(取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中

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