スズキ斬新「3列7人乗りSUV」がスゴイ!全長4.4m×全幅1.77m"ちょうどいいボディ"が魅力! 洗練された"タフなデザイン"にも注目! "5速MT"もある「XL7」アジア仕様とは?
アジア市場で高い評価を受けているスズキ「XL7」。かつて「グランドビターラ」の上位モデルとして誕生したこの名前は、時を経て3代目として復活。洗練されたデザインと実用性を兼ね備えたXL7は、今やスズキのグローバル戦略を象徴する一台となっています。
「グランドビターラ」から始まった系譜
海外市場向けのスズキ車の中には、完成度の高いモデルが多く存在します。そのため「日本でも発売してほしい」との声が上がることは珍しくありません。
その代表的な一例が、スズキがアジア地域で販売しているSUV「XL7」です。タイでは「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、高い評価を得ています。
XL7は、スズキのインドネシア法人・スズキ・インドモービル・モーターが生産するSUVで、インドネシアをはじめ、タイやベトナムなどのアジア各国で販売されています。現地では高級SUVとして人気を集めています。
現在販売されているのは、2020年に登場した3代目モデルです。もともとXL7という名称は、1998年に登場した「グランドビターラ(日本名:エスクード)」の上位モデルに付けられていたものです。
「グランドビターラXL-7」として2006年まで販売され、日本では「グランドエスクード」の名で展開されていました。
2006年にグランドビターラXL-7の販売が終了すると、同年に2代目となる「XL7」が登場します。
2代目モデルはGMのプラットフォームを採用し、生産国をカナダに変更。販売地域も北米市場を中心とし、名称もXL7に統一されました。ボディタイプも従来の本格SUVからクロスオーバーSUVへと進化しました。
2代目XL7は、全長4995mm×全幅1835mm×全高1750mmと大型のボディを持ち、特に全長は先代より300mmも拡大。箱型のフォルムと相まって、堂々とした存在感を放っていました。
しかし、世界金融危機(リーマン・ショック)の影響により販売が低迷。北米市場での成功が期待されたものの、2008年に販売を終了しました。
その後、XL7の名はしばらく使われませんでしたが、2020年に約12年ぶりとなる3代目モデルとして復活を果たしました。
現行の3代目XL7は、スズキがインドなどで販売しているミニバン「エルティガ(2代目)」をベースに開発されています。
スズキ独自の「HEARTECT(ハーテクト)」プラットフォームを採用したボディは、全長4450mm×全幅1775mm×全高1710mmと、従来よりコンパクトになり、扱いやすいサイズが魅力です。
パワートレインはエルティガと同じ1.5リッター直列4気筒「K15B」型エンジンを搭載し、最高出力は105ps/6000rpm。
トランスミッションは4速ATまたは5速MTが設定されています(タイなど一部市場ではATのみ)。
3代目XL7は、洗練されたタフなエクステリアとインテリアデザイン、コンパクトながら最大7人が乗車できる3列シートの室内空間、そして高い走行性能が評価されています。
特にタイでは2023年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、人気をさらに高めています。
価格は日本円換算でおよそ300万円台と手ごろで、日本未発売ながら非常に魅力的なSUVといえるでしょう。