話題株ピックアップ【夕刊】(2):第四北越FG、JCRファ、久光薬

第四北越FG <日足> 「株探」多機能チャートより
■第四北越FG <7327>  4,070円  +90 円 (+2.3%)  本日終値  第四北越フィナンシャルグループ<7327>は上値指向継続。上場来高値を更新した。前週末8月29日取引終了後、株式分割を実施すると発表した。9月30日を基準日として1株を3株に分割する。これが買い手掛かりとなった。なお、あわせて株主優待制度の変更も明らかにしたが、株式分割に伴うもので実質的な変更はない。

■JCRファーマ <4552>  635円  +14 円 (+2.3%)  本日終値

 JCRファーマ<4552>が続伸。8月29日の取引終了後、開発中のライソゾーム病の一種であるGM2ガングリオシドーシスを対象疾患とする治療薬候補「JR-479」について、メディパルホールディングス<7459>と海外の事業に関する実施許諾契約及び日本における共同開発・商業化契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の契約は、22年10月に両社で開始した超希少疾病用医薬品開発への取り組みに、新たに「JR-479」を追加するもので、両社の提携はフコシドーシスを対象疾患とする「JR-471」、ムコ多糖症3B型を対象疾患とする「JR-446」に次ぐ3品目目となる。なお、26年3月期業績予想には織り込み済みとしている。

■魚力 <7596>  2,527円  +52 円 (+2.1%)  本日終値

 魚力<7596>が反発。8月29日の取引終了後、4月に創業95周年を迎えたことを記念して記念株主優待を実施すると発表したことが好感された。25年9月末日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、取引先である三陽(福岡市中央区)が取り扱う「あじフライ」(フィレタイプ、6枚入)を贈呈する。

■久光製薬 <4530>  4,290円  +83 円 (+2.0%)  本日終値

 久光製薬<4530>が続伸。8月29日の取引終了後、11月4日出荷分から「サロンパスAe」など27品目を値上げすると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。希望小売価格で約3%から30%値上げする。原材料価格や包装材価格などの継続的な高騰に加え、物流費やエネルギーコストなどの諸経費も高止まりの状態が続いており、企業努力だけでは現在の価格を維持することが困難になったことが理由としている。

■アストロHD <186A>  682円  +12 円 (+1.8%)  本日終値

 アストロスケールホールディングス<186A>が続伸。この日の寄り前、子会社アストロスケールが、科学技術振興機構(JST)と、協力衛星を対象とした宇宙空間における燃料補給技術の委託研究契約を締結したと発表しており、好材料視された。同契約は、内閣府主導で創設されJSTが推進する「経済安全保障重要技術育成プログラム」(通称「K Program」)において、「複数軌道・電気推進への拡張性、国際市場を意図した国産の化学燃料補給技術開発」の研究開発をアストロスケールが正式に受注したもの。なお、アストロスケールは今年1月に同件に採択されていた。

■松井証券 <8628>  788円  +11 円 (+1.4%)  本日終値

 松井証券<8628>が続伸。8月29日の取引終了後、未定としていた26年3月期の配当予想について、中間配当を前年同期比3円増の25円にすると発表したことが好感された。なお、期末配当予想(前年同期18円)は引き続き未定としている。

■ソラスト <6197>  485円  +6 円 (+1.3%)  本日終値

 ソラスト<6197>が5日ぶりに反発。この日、診療報酬請求業務の精度と生産性を向上させる診療報酬算定ナレッジアプリ「solabell(ソラベル)」の外販を開始したと発表しており、好材料視された。「solabell」は、ソラストが長年培ってきた専門知識やノウハウを集約したナレッジ機能に加えて、算定に関する疑問を専門スタッフに直接質問できる「教えてsolabell」機能を搭載しているのが特徴。これまで全国約200の受託先医療機関で運用されてきた実績をもとに、医療現場の業務効率化をさらに支援するとしており、今回の外販開始にあたり、既に約80の医療機関から申し込みが来ているという。

■帝人 <3401>  1,274円  +13 円 (+1.0%)  本日終値

 帝人<3401>が3日ぶりに反発した。同社は前週末8月29日の取引終了後、持ち分法適用関連会社でメタアラミド素材を用いた合成紙やプレスボードの製造・加工・販売を行うデュポン帝人アドバンスドペーパーの株式を、デュポン・ド・ヌムール<DD>に譲渡すると発表した。譲渡価額については非開示。26年2月の株式譲渡を予定する。同事業に対して主要原料を供給するデュポンから、アラミドペーパー合弁事業を含むアラミド事業からの撤退に関する意向表明があり、帝人は持ち分を譲渡することを決めた。今回の件の影響を含め、26年3月期の業績予想は精査中。株式市場においては、売却資金を原資とした自社株買いの可能性などが意識され、帝人株のサポート要因となったとみられている。

■ロート製薬 <4527>  2,541.5円  +23 円 (+0.9%)  本日終値

 ロート製薬<4527>が反発。この日、海洋微細藻類の研究開発を行うオーピーバイオファクトリー(沖縄県うるま市)と資本・業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。両社はこれまでも研究開発において協力を進めていたが、今回の提携を機に協力関係を強化し、研究開発から事業化までをスピードアップさせる。特に、微細藻類を活用した新素材・新製品の開発を久米島からグローバルに展開することで、「海洋資源の持続的活用モデル」の実証を進め、国内外への発信拠点としての役割を強化するという。

■トリケミカル研究所 <4369>  2,570円  -700 円 (-21.4%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ

 トリケミカル研究所<4369>がストップ安。8月29日の取引終了後、26年1月期の連結業績予想について、売上高を260億円から230億円(前期比21.7%増)へ、営業利益を60億5000万円から55億円(同4.6%増)へ、純利益を50億円から48億円(同3.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。先端半導体を中心に需要は堅調に推移しているものの、特定の中国主要顧客の半導体生産体制の効率化により、生産量に対する材料の消費量が大幅に減少する見込みとなったことに加えて、それに伴い顧客における現在の在庫水準も引き下げていく方針であることから、主にHigh-k材料(高誘電率材料)の出荷を中心に想定を下回ることが要因としている。なお、同時に発表した7月中間期決算は、売上高123億7500万円(前年同期比55.2%増)、営業利益31億7700万円(同63.9%増)、純利益27億7600万円(同36.7%増)だった。 株探ニュース

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