NY市場サマリー(24日)米国株反落、ドル下落 利回り低下

[24日 ロイター] - <為替> ドルが下落。トランプ米大統領が警告してきている関税について、懸念されていたほど大規模でも広範囲でもない可能性があるという見方が強まっている。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.67%安の107.45。週間では1.79%下落し、2023年11月以来1年超ぶりの大幅安となる見通し。

人民元は1ドル=7.2363元と、8週間ぶりの高値を付けた。

トランプ大統領が中国の習近平国家主席との先週の電話会談について、友好的だったとし、中国との貿易合意は可能と述べたことが材料視された。 もっと見る

来週28─29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利据え置きが予想されているものの、3月利下げの可能性が示唆されるか注目される。

ユーロ/ドルは0.76%高の1.0494ドル。週間では2.18%高と、23年7月以来の大幅な伸びとなる勢い。

1月のユーロ圏HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.2に上昇し、好不況の分かれ目となる50を小幅に上回った。 もっと見る

ドル/円は0.11%安の155.88円。

暗号資産(仮想通貨)ビットコインは2.94%高の10万6159.29ドル。

NY外為市場:

<債券> 利回りが低下した。この日発表された経済指標が予想より弱い内容となったこと受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内に少なくとも利下げを1回行うとの見方は強まった。

午後の取引では、10年債利回りは1.6ベーシスポイント(bp)低下の4.619%となった。週足では1bp上昇した。

30年債利回りは2.6bp低下の4.843%。週間では2bp上昇した。

2年債利回りは2.8bp低下の4.257%。

2年債と10年債の利回り格差は42bpとなった。

この日発表された指標はいずれも弱含み。米S&Pグローバルが発表した1月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は、52.4と、前月の55.4から低下し、昨年4月以来、9カ月ぶりの低水準となったほか、米ミシガン大学発表の1月の消費者信頼感指数の確報値は71.1と、6カ月ぶりに低下した。 もっと見る

これを受け、金利先物市場はFRBが年内に計約42bpの利下げを行うとの見方を織り込む。23日終盤時点では39bpだった。

FRBは28─29日に開くFOMCで、金利を据え置くと予想されている。  

米金融・債券市場:

<株式> 反落。来週発表される主要指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感が強まった。

CMEのフェドウォッチによると、市場はFRBが28─29日のFOMCで金利を据え置き、6月に利下げを実施すると予想する。

トランプ米政権が打ち出す政策に関する最新情報も注目される。ただ、世界が身構える関税について、トランプ大統領は具体的な詳細を示していない。

テキサス・インスツルメンツ(TI)も7.2%安。第1・四半期利益が市場予想を下回る見通しが嫌気された。

航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabは1.4%安。28日に発表する2024年第4・四半期決算が大幅赤字になると警告を発した。
週足では、主要株価3指数は2週連続で上昇した。S&P総合500種(.SPX), opens new tabは1.74%高、ナスダック総合(.IXIC), opens new tabは1.65%高、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabは2.15%高。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.45対1の比率で上回った。ナスダックでも1.05対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は140億2000万株。直近20営業日の平均は149億株。 

米国株式市場:

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、トランプ米大統領によるFRBへの利下げ要求をきっかけとしたドル安を背景に、反発した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比13.90ドル(0.50%)高の1オンス=2778.90ドル。中心限月の清算値ベースで昨年10月下旬以来約3カ月ぶりの高値を付けた。週間では1.10%高となった。

NY貴金属:

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、価格引き下げを指向するトランプ米政権の政策への警戒感がくすぶる中、買い戻しが入り小反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.04ドル(0.05%)高の1バレル=74.66ドル。ただ、中心限月としては週間で4.13%下落し、5週ぶりにマイナスに転じた。4月物は0.06ドル安の73.96ドルだった。 

NYMEXエネルギー:

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