ビットコインが一時6万ドル割れ、「トランプ相場」の恩恵が消失(Forbes JAPAN)
ビットコインの1週間にわたる売りは米国時間6月5日も続き、暗号資産は2024年後半以来初めて6万ドルの節目を下回った。億万長者のマイケル・セイラーが暗号資産市場全体の下落に火を付けた後の動きだ。 ■ビットコインが一時5万9840ドル、6万ドルを割り込む ビットコイン価格は6月5日の正午過ぎに5万9840ドルの安値をつけた。だがその後は下げを取り戻し、東部標準時午後1時15分過ぎには6万1000ドル台に戻した。 ビットコインはこの1週間で18%急落した。イーサリアム(21%安)、BNB(10.5%安)、XRP(16.8%安)、ソラナ(21.5%安)、トロン(6.5%安)、ミームトークンのドージコイン(17.9%安)も下落した。 今回の価格水準は、世界最大級の暗号資産であるビットコインにとって、2024年10月10日以来の安値だ。当時、大統領候補だったドナルド・トランプの選挙キャンペーンが市場全体の上昇を後押しし、ビットコイン価格は2024年12月初旬に初めて10万ドルに到達した。 ●引き金は、セイラーが率いるストラテジーの32ビットコイン売却 今回のビットコイン売りは、セイラーが率いるストラテジーの発表を受けたものだ。同社はビットコインを保有する世界最大級の機関投資家であり、約250万ドル(約4億円)を調達するため32ビットコインを売却すると明らかにした。同社にとって2度目の売却であり、2022年12月以来初めてとなる。
■史上最高値12万6186ドルから半値以下に下落 ビットコイン価格は現在、2025年10月に記録した史上最高値12万6186ドルから半値以下に下落している。 CoinMarketCapによれば、5月10日以降、世界の暗号資産市場の合計時価総額から約6000億ドル(約96兆円)が消失した。時価総額はピークの2兆7000億ドル(約432兆円)から、6月5日時点で2兆1000億ドル(約336兆円)へ減少した。ビットコインは世界の暗号資産市場を支配しており、時価総額の約58%を占めている。 なお、カルダノのADAトークンも、6月3日に6年ぶりの安値に下落した。かつてはビットコインとイーサリアムに次ぐ世界第3位の暗号資産として評価されていた暗号資産だ。同トークンの直近の売りは、スイスの非営利団体カルダノ財団が、コミュニティ投票の不成立を受けて、主要サミットの中止を発表したことを受けたものだ。同財団は、カルダノブロックチェーンの開発を監督・推進している。 ■過去1年間の記録的な急騰は、トランプによる暗号資産推進の動きを受けたもの 過去1年間のビットコインの記録的な急騰は、トランプによる暗号資産推進の動きを受けたものだ。トランプは、米国を「世界の暗号資産の首都」にしたいと語っていた。 ビットコインは2025年4月までにトランプ就任後の安値となる7万5000ドル強まで下落したが、暗号資産推進法案への期待から7月には12万ドルを突破し、数日後には12万2000ドル台に上昇した。この急騰は、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(DJT)を含む一部の企業による大規模な暗号資産投資のさなかに起きた。同社は企業のビットコイン準備金を設立するため約25億ドル(約4000億円)を調達すると発表していた。 2025年10月のピーク以降、ビットコインの価値は、現物ビットコインETFへの需要減退と将来の利下げ観測の後退を受けて下落している。
Ty Roush