月面に原発、中国が検討 ロシアなどと国際ステーション
中国は、ロシアなどと進める国際月面研究ステーション(ILRS)計画で、月面に原子力発電所を建設することを検討している。北京での月景、2022年撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang/File Photo)
[上海 23日 ロイター] - 中国は、ロシアなどと進める国際月面研究ステーション(ILRS)計画で、月面に原子力発電所を建設することを検討している。2028年打ち上げ予定の月面探査ミッション「嫦娥8号」の主任技術者が23日行ったプレゼンテーションで明らかにした。
中国は宇宙大国を目指しており、嫦娥8号ミッションでは、恒久的な有人月面基地の建設に向けた基盤整備を目標としている。
ILRS計画参加国・機関向けに行ったプレゼンテーションでは、月面基地のエネルギー供給について、大規模な太陽電池アレイや月面に建設される暖房・電力用のパイプラインやケーブルが必要となる可能性を示した。
ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは昨年、ILRSへの電力供給を目的に、中国国家航天局(CNSA)と共同で35年までに月面に原子炉を建設する計画を発表していた。これまで中国側から正式な発表はなかったが、今回のプレゼンテーションは中国政府がこの構想を支持していることをうかがわせる。
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