米新築住宅販売、4月10.9%増で22年以来の高水準、見通しには影
米商務省が23日発表した4月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.9%増の74万3000戸となった。3月、米カリフォルニア州・サンディエゴで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[ワシントン 23日 ロイター] - 米商務省が23日発表した4月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.9%増の74万3000戸と、2022年2月以来の高水準となった。建設業者による値下げを背景に予想外に増加したものの、住宅ローン金利の上昇と不透明な経済見通しが依然として住宅市場の足かせとなっている。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は69万3000戸だった。前年比では3.3%増だった。
3月の販売戸数は、前回発表の72万4000戸から67万戸に、2月も前回発表の67万4000戸から65万3000戸に下方修正された。
新築住宅の売れ残り在庫は依然として膨れ上がっており、借り入れコストの上昇と相まって、建設業者が一戸建て住宅の新規着工を手控え、今年の住宅市場の重しとなる可能性がある。
地域別では、北東部で14.8%減少した一方、中西部で35.5%、南部で11.7%、西部で3.3%、それぞれ増加した。
4月の新築住宅価格の中央値は前年同月比2.0%低下し、40万7200ドルとなった。販売された住宅のほとんどが30万─39万9999ドル未満だった。
シティグループ(ニューヨーク)のエコノミスト、ベロニカ・クラーク氏は「新築住宅販売の堅調さは、住宅市場が第2・四半期に一段と軟化し、今年も低迷が続く公算が大きいというわれわれの見方を変えるものではない」と指摘。「金利の高止まりと労働市場の減速は、住宅需要のさらなる重しとなるだろう」と述べた。
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