「AI時代に携帯料金が高かったらダメ」「楽天のデータが金脈」 三木谷氏が目指す“最強のAI”とは

 講演ではまず、楽天グループの歴史を振り返った。元銀行員であった三木谷氏が、インターネットの可能性を信じて「楽天市場」を始めた経緯を語った。当時のインターネットの回線速度は14.4kbpsと低速だったが、「世の中の情報は全てつながっていく。電線が切れようがピアツーピア(P2P)であらゆる通信が可能になり、世の中が根本から変わる」(三木谷氏)という信念のもと、特に地方の中小企業を支援するために楽天市場を始めたという。このときの「チャレンジのスピリットは今も変わっていない」と語った。  その後、楽天はトラベル事業の買収、世界初のインターネット上の大規模ポイントシステムの構築、証券や銀行事業への参入、プロ野球への参入と立て直し、社内公用語の英語化、そして携帯キャリアへの参入と、「世の中の常識を逆手に取る形でさまざまな大きなプロジェクトに挑戦」(同氏)してきた。その結果、Eコマース、クレジットカード、オンライン銀行、オンライン証券などで国内トップの地位を確立。楽天トラベル、楽天GORA、楽天モバイル、ポイントといった多様なサービスを擁するエコシステムを構築している。  楽天グループは事業をグローバルに展開している。米国最大級のキャッシュバックサイト Rakuten Rewards(楽天リワード)、携帯電話向けソフトウェア技術を提供する楽天シンフォニー、メッセージングアプリのViber、欧州を中心としたビデオストリーミングサービスのRakuten TV、電子書籍の楽天Koboなどを紹介した。  現在、1億超の日本人が楽天IDを持ち、月間4400万人以上が楽天グループで何らかのサービスを利用している。世界では約20億人が利用し、年間6000億から7000億ポイントが発行される。楽天グループ全体で70以上のサービスを提供しており、多くのユーザーは複数のサービスを利用。楽天モバイルは7月7日に900万回線を突破し、年内に1000万回線を目指していることを三木谷氏は述べた。

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