ドイツIfo期待指数が予想外に低下、企業は近い将来の回復期待持てず
Alexander Weber
- 現状はやや改善も、政府の巨額投資策への懐疑的な見方示す
- メルツ首相の経済顧問、来年の成長率予測を1%未満に引き下げ
ドイツの企業景況感が予想外に低下した。政府は支出を増やしているものの、景気低迷からの脱却が容易ではないことがあらためて示された。
Ifo経済研究所が24日発表した11月の期待指数は90.6と、前月の91.6から後退した。ブルームバーグが調査したエコノミストの予想は前月から変わらずだった。現状指数は小幅に改善した。
Ifoのフュースト所長は「企業は現状をやや前向きに捉えているが、近い将来に景気が回復するとの期待はほとんど持っていない」と指摘。一方、製造業の見通しは「大きな打撃」を受けていると付け加えた。
Ifoのデータは、インフラと防衛に巨額の資金を投じて成長を回復させるという政府の計画に対する懐疑的な見方を示す。ドイツ連邦銀行(中央銀行)など大半の経済機関は10-12月(第4四半期)のプラス成長を見込んでいるが、最近になって予測を引き下げたところもある。
メルツ首相の経済顧問は今月、来年の成長率予測を1%未満へと引き下げた。政府は支出を追加的かつ生産性の高い投資に的を絞る必要があり、それに失敗すれば、根の深い問題に対処し、長期的な成長を取り戻す機会を逃すことになりかねないと警告した。
原題:German Business Outlook Unexpectedly Slips, Clouding Rebound(抜粋)
— 取材協力 Kristian Siedenburg, Harumi Ichikura and Joel Rinneby
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