日産、歴代GT-Rを一堂に展示する「FOREVE“R”~GT-Rファンは永遠に~」を11月24日まで開催中
日産自動車は、特別展示イベント「FOREVE“R”~GT-Rファンは永遠に~」を11月22日~24日の3日間、日産グローバル本社ギャラリーで開催している。
会場には「スカイライン2000GT-R(KPGC10型)」「スカイライン2000GT-R(KPGC110型)」「スカイラインGT-R(BNR32型)」「スカイライン GT-R V・spec(BCNR33型)」「スカイラインGT-R M・spec Nur(BNR34型)」「NISMO R34 GT-R Z-tune」「GT-R Premium edition(R35型)」といった市販車両に加え、「スカイライン2000GT-R 1969年JAFグランプリ優勝車仕様(PGC10型)」「スカイライン2000GT-R レーシングコンセプト(KPGC110型)」「スカイラインGT-R グループA STPタイサンGT-R #2(BNR32型)」「スカイラインGT-R ペンズオイル 1999年 JGTCシリーズチャンピオン車(BNR34型)」「スカイライン ザナヴィ NISMO GT-R 2003 JGTC #23(BNR34型)」「NISSAN GT-R NISMO GT3 2015年バサースト12時間優勝車 #35(R35型)」「NISSAN GT-R NISMO N-Attack Package タイムアタック車(R35型)」といったレース車両も含めた歴代GT-Rを一堂に展示して、GT-Rの歩みを振り返ることができる。
初代スカイラインGT-R(KPGC10型)が誕生したのは1969年のこと。このモデルは誕生後2年10か月の間に国内ツーリングカーレースで50勝を挙げ、日本のレース史に金字塔を打ち立てた。続く1972年の東京モーターショーに出展された「スカイライン2000GT-R レーシングコンセプト(KPGC110型)」は、1973年シーズンからの実戦投入を予感させるカーナンバー「73」をつけて登場するも、排気浄化や燃費向上という命題が自動車業界には課せられており、日産もワークス活動を休止。KPGC110型は実践投入がなかったことから「幻のGT-R」とも言われた。
そして1989年。8代目のR32スカイラインがデビューした3か月後、R32 GT-Rが16年ぶりのGT-Rとして鮮烈なデビューを果たした。当時国内最強の280PSを発生する直列6気筒2.6リッターツインターボ「RB26DETT」エンジン、FRベースながら高度な電子制御で4輪に駆動力を配分する電子制御トルクスプリット4WD「アテーサE-TS」、4輪マルチリンクサスペンションなどが与えられ、1990年~1993年のJTC(全日本ツーリングカー選手権)では4シーズン29戦29勝という完璧な成績を残した。その後、R33、R34と進化しながら第2世代のGT-Rは2002年に生産終了。2007年に復活したR35 GT-Rも18年間という長きにわたり生産を続けてきたが、2025年8月25日をもって生産を終了している。
会場ではイベント期間限定でR35型GT-Rの試乗が行なえるほか、11月23日には岡山県真庭市で開催される「真庭速祭」にて、「R32カルソニック スカイラインGT-R グループA」のデモ走行を予定しており、この模様を会場でライブ中継するイベントも開催する。さらに11月24日には、前日の「真庭速祭」に参加したGT500ドライバーの平峰一貴選手によるトークショーを開催する。
GT-Rは「日産の走りの象徴」として日本のモータースポーツ文化を牽引してきた1台であり、これだけ歴史のあるモデルなだけに思い入れのある1台も人それぞれだろう。会場で思い入れのあるモデルを愛でるもよし、GT-Rを象徴する丸型テールランプをモチーフにしたモニュメントにメッセージを添えるもよし。なかなか歴代GT-Rが一堂に会する機会はないので、ぜひこの機会に日産グローバル本社ギャラリーを訪れてみてはいかがだろうか。
なお、8月に行なわれたR35 GT-Rのラインオフ式で、日産自動車 CEO イヴァン・エスピノーサ氏は「GT-Rについては現時点で決定したことはありませんが、皆さまが待ってくれていることは十分承知しています。GT-Rは進化を遂げ、将来再び姿を表します。その日まで辛抱強くお待ちください」とコメントしている。その言葉どおり、次期型の登場を心待ちにしたい。