スウェーデン防衛費、対GDP比3.5%目標 30年までに
3月26日、スウェーデンのクリステション首相(写真)は、2030年までに防衛費を対国内総生産(GDP)比3.5%に引き上げることを暫定的に目指すと明らかにした。2月26日、ローマで撮影(2025年 ロイター/Remo Casilli)
[ストックホルム 26日 ロイター] - スウェーデンのクリステション首相は26日、2030年までに防衛費を対国内総生産(GDP)比3.5%に引き上げることを暫定的に目指すと明らかにした。冷戦以来最大となる軍増強の一環で、従来計画より大規模かつ急速な拡大になるという。
防衛費は今年がGDP比2.4%、28年は2.6%と予想されているが、閣僚らは欧州の安全保障を重視しないトランプ米政権の方針を踏まえ一段の支出が必要になるとしている。
クリステション氏は記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)が加盟国にGDPの3─4%の支出目標を近く設定すると政府がみていると説明。
スウェーデンは3.5%の暫定目標を据えるとの見通しを示し、「どこに落ち着くかを正確に知るのは難しい。われわれはNATO欧州諸国の欧州防衛能力を大幅に高めるのに十分な金額になるよう求めている」と述べた。
また政府はウクライナへの支援について、25年の予算配分を当初の250億スウェーデンクローナから400億スウェーデンクローナ(40億ドル)に拡大すると発表した。
2世紀にわたって戦争をしていないスウェーデンは、1991年の旧ソ連崩壊以来投資が不足していた軍事力の増強を目指し、過去4年で防衛費を倍増させている。
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