「いい一日ではなかった」 松山英樹はパーオン率100%の前半から後半にまさかの“不運”
◇メジャー初戦◇マスターズ 初日(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
松山英樹は14回目の「マスターズ」初日を1オーバー38位で終えた。午後1時24分のティオフ。基本的にスタートの約1時間半前に1回目のパッティング練習を始めるルーティンだが、この日の調整は少し早いとも言える午前11時35分には始まっていた。
1Wショットでフェアウェイを捉えた1番をパーで滑り出すと、2番(パー5)ではチャンスを逃してのパー。強い傾斜に流されて長い距離を残すシーンもありながら、バーディパットを打ち続け、3mを決めた7番でバーディを先行。続く8番(パー5)もバンカーからレイアップした後の3打目を左奥のピンまで突っ込んで2連続とした。
全体2位の83.33%(15/18)だったパーオン率は、前半9ホールに限れば100%。折り返し時点でコース内にある手動のリーダーボードにも名前を載せて上位につけたように、松山自身も前半は「良かった」と認めるいい流れだった。
それだけに、スコアを落とした後半12番(パー3)、13番(パー5)のプレーに少し表情が険しくなる。同組のブライソン・デシャンボーがグリーン奥のバンカーに入れてから打った12番は、松山のショット直後にピンフラッグが揺れたほど、繊細な風のジャッジが難しかった場面。手前のバンカーに入れて最初のボギーを喫した。
13番も好感触のままピンのすぐ手前にキャリーした3打目が、ワンバウンドしてピンに当たって跳ね返り、クリーク(小川)に転がり落ちた。まさかの不運を「残念でした」というひと言で必死にのみ込んだ。
過去50ラウンドで5回しかバーディが獲れていない18番では、162ydのセカンドショットを手前1.2mにつけるチャンスメーク。しかし、そのパットもカップのふちをクルリと回って入らなかった。「最後、決めきれなくて。いい一日ではなかった」と話す。
2バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「73」で首位とは8打差。2日目に向け、「もう少しバーディを獲っていけるように頑張りたい」と仕切り直しを誓った。(ジョージア州オーガスタ/石井操)