「日帰りで26万円」部活動遠征の移動費用 磐越道バス事故から考える安全対策と重くのしかかる費用負担 生徒の命をどう守るのか?

2026年5月、1人が死亡、17人が重軽傷を負った磐越自動車道での部活遠征バス事故。逮捕された男は過去にも事故を繰り返し、旅客運送に必要な二種免許も持っていなかった。 事故を機に「責任の所在」や「運転手の事前確認」などルールの厳格化が進むが、そこで学校現場に突きつけられたのが「費用の問題」だ。 貸し切りバス代の高騰などで、日帰り遠征でも26万円を超えるケースが出るなど、保護者への負担は限界に達しつつある。「生徒の命を守るための安全対策」と「重い費用負担」の狭間で揺れる現場の葛藤から、社会全体で支える解決への道筋を考える。 事故を起こしたマイクロバス 部活遠征に向かう途中で起きた事故 高校生1人が死亡 

その事故は、大型連休の最終日に起きた。 福島県郡山市熱海町の磐越自動車道で、道路脇のガードレールなどに衝突したのは部活遠征中だった新潟県の高校生を乗せたマイクロバスだった。ソフトテニス部の部員20人が乗っていて、このうち1人が車外に投げ出されて死亡、17人が重軽傷を負った。 事故の翌日、警察はマイクロバスを運転していた新潟県の無職の男を過失運転致死傷の疑いで逮捕した。 容疑者は今回の事故の前にも複数回事故を起こしていて、旅客輸送に必要な二種免許は持っていなかった。実況見分では、足元がおぼつかない様子もみられた容疑者。 「時速90キロから100キロで走っていた」「速度の見極めが甘かった」 警察の調べに対しこう話しているという。安全に運転ができる状態にあったのか。検察は精神状態を調べる「鑑定留置」を行っていて、その結果を踏まえて起訴するかどうか判断する方針。

移動時の安全対策を見直すきっかけになったこの事故。 今回の遠征先は、片道3時間余りかかる福島県富岡町だった。その間、容疑者は“不安定”と言える運転を繰り返していて、新潟県内の防犯カメラの映像には、反対車線をはみ出して走行する様子もあった。 生徒の中には「死ぬかもしれない」というメッセージを家族に送った人もいた。 また容疑者は、自分の車でも事故を起こし、受け取った代車でも事故を起こしていた。このような事故を繰り返していたことから、警察が2回にわたり免許の返納を促していた。

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