釧路湿原のメガソーラー問題:菅直人と孫正義が組んで進めた再エネ利権法
釧路湿原のメガソーラー問題を取り上げます。
【釧路湿原メガソーラー強まる反対 冨永愛さんやつるの剛士さん…野口健さん呼びかけが反響】
北海道の釧路湿原周辺で設置が相次いでいる大規模太陽光発電所(メガソーラー)について、環境破壊を引き起こしているとして反対の声が強まっている。アルピニストの野口健さんがX(旧ツイッター)を通して著名人らに連携を求める投稿は、閲覧数が急上昇するなど大きな反響を呼んでいる。
野口さんは18日、俳優・ファッションモデルの冨永愛さんの「なんで貴重な生態系のある釧路湿原にメガソーラー建設しなきゃならないのか誰か教えて欲しい」という投稿にリプライ(返信)し、「釧路湿原のメガソーラー計画に対し一緒にアクションを起こしませんか。一緒に釧路の現場を目にしませんか」と呼び掛けた。
さらに、「今なら辛うじて間に合うのではないかと。現場から声を上げればその声は日本中に届きます」などとするこの投稿は20日午前11時現在で閲覧数が1700万を超えるなど反響を呼んだ。
この投稿には、タレントのつるの剛士さんがリプライし、「是非私もお供させてください」と賛同。野口さんは「9月下旬に釧路入りを計画していますが、一緒に現場から声を上げて下されば100万馬力です」と応えた。
ミュージシャンの世良公則さんは18日、Xで釧路湿原周辺のメガソーラー建設問題を取り上げ、「どこが地球環境に優しいのか もう取り返しのつかない状況 国民が電気料金の約13%毎月支払っている再エネ賦課金 それがこれらを支えている」と投稿した。
野口さんは、この投稿を取り上げた記事を引用する形で「釧路湿原のメガソーラー建設予定地への視察を計画していますが、世良さんもご一緒して下さったらこのメッセージ、更に広がりをみせます。皆で連携して訴えていかなければ変えられない」と投稿し、連携を呼び掛けている。
実業家の前澤友作さんもXで問題に触れ、「今年の3月に訪れた釧路湿原」とする動画を投稿した上で、「イヌワシやタンチョウも見れた。静寂で荘厳な自然の残るこの場所になぜメガソーラー建設?ここである必要あるの?」と疑問を呈した。
釧路湿原周辺のメガソーラー建設を巡っては、周辺が平坦で日照量が多いことから、太陽光パネルの設置が相次いでいるが、ラムサール条約登録湿地の釧路湿原の環境を破壊する恐れがあるとして懸念の声が上がっている。 (2025/8/20 産経新聞)
以前よりXで、猛禽類医学研究所 齊藤慶輔@raptor_biomed のアカウントが釧路湿原を埋め立てて台無しにしているメガソーラー建設の件を繰り返し発信し続けていました。
これでメガソーラーによる大規模な自然破壊・貴重な遺産が破壊される事が知られていって今回のような記事なった形です。
今回は釧路湿原という貴重な自然の遺産という事情から問題となった形ですが、日本全国で今もなおメガソーラーによる大規模な自然破壊が展開されています。
特に日本では山林や原野を切り開く大規模な自然破壊を行った上でメガソーラーを無責任に設置するため山の保水力を失わせ、また大規模な崩落などによる更なる環境破壊も発生しています。
たとえば鹿児島では
【メガソーラー造成中に土砂崩れ 森林開発のリスク、行政の制度の「問題点」とは? 鹿児島】 (2022/8/18 MBC)
造成中に土砂崩れを起こし、
その後も大雨で土砂崩れを起こして調整池を汚染し、さらに先日の九州の大雨でも再び土砂崩れを起こして調整池を埋めてしまった。
とんでもない迷惑なメガソーラーまであります。
民主党政権の時に菅直人と孫正義が組んで進めたのが再エネ利権法と呼ぶべき買い取り制度、FIT制度です。
太陽光パネルの電力を異常な高価格で買い取って国民に負担を押しつけるFITの買い取り価格を枝野幸男が1kw/42円買取などというとんでもない高価格に設定したこと、
また無責任に野放図に設置できるように太陽光パネル設備は建築物扱いしないなどのスーパー特例も担保したこと、
これらによって大規模な自然破壊を前提としたメガソーラー設置が全国で行われるようになりました。
ちょうど欧米のリベラル系政権が積極的に世界に拡散させるビジネスとしてこの再エネを拡大させようと力を入れていた時期でもありました。
さて、ちょっと話を横道に逸らします。
植物は太陽光で光合成を行い、自分の葉を増やし、枝を増やし、種子などを残し、要するに太陽光の力で自分で自分を作り増やすことができます。
ですがそれとて太陽の地球への入射角によっても生産できるエネルギーの差が生まれますし、夜間は当然光合成できません。
日照不足となればたいていの植物は十分に育たず枯れてしまいます。
また、人間のような動物が光合成だけで生きていけるかというと不可能です。
使用するエネルギー量があまりに違いすぎて光合成だけではとても賄えないからです。
ですので植物は歩き回る事ができません。
仮の話ですが、もし歩き回れるだけのエネルギーをも光合成で得られるのならと考えてみたらどうでしょう。
植物はより光合成に有利な場所へ移動したり戻ったりを繰り返すのではないでしょうか?
あまり根っこを張らなくて済むように自分で土を掘ってより栄養のある土を求めるかもしれません。
植物の葉だって上から来た雨という水を受け流し、かつ光合成を行う機関を効率的に展開するために計算されたものです。
光合成で無駄なく自分で自分を増やしていくために本当によく出来ていると思います。
では太陽光パネルはどうでしょうか?
エネルギーペイバックタイムという数字があります。
発電設備の製造から設備の解体までの消費エネルギーをどの程度の期間で回収できるかというものです。
理論上では太陽光パネルは3年程度という建前になっています。これを根拠に太陽光パネルはCO2を積極的に削減する。などと国連でも強弁している状態です。
気象庁から大気中二酸化炭素の世界平均濃度の経年変化の図をお借りしました。
欧米、日本でもメガソーラーブームを作って来たのに直近15年くらいもまったくCO2濃度上昇が衰える気配は全くありません。
エネルギーペイバックタイムというのはずるい計算式から出されている数字とも言えます。
原料の採掘や精製に使われる設備や装置などの製造やメンテナンス・工場建設やインフラ整備にかかるエネルギー・労働者も含めた移動や活動をまかなうためのエネルギーなどはこれらには含まれていないのです。
ではこれらのエネルギーはといえば、先ほどのCO2濃度の上昇からもわかるとおり、化石燃料をバンバン燃やして賄っているのが実態です。
自分のコピーの製造、維持、解体などにかかるエネルギーを太陽光パネルは自らの太陽光発電では賄いきることができないのです。
植物と同じことはできていないのです。
ペロブスカイトになろうがさらなる新素材が出て来ようが、理論上、太陽光パネルにはこの部分は超えられません。
逆に、だからこそ再エネ賦課金などというボーナスを無理矢理くっつけなければ太陽光パネルは拡大できないのです。
もし自らのエネルギーで自らのコピーを量産するそれらのサイクル全てのエネルギーを余裕で賄えるのであれば、再エネ賦課金など全く不要で勝手に広まっていたはずです。
だって作れば作るほど膨大なエネルギーという利益を勝手に生み続けてくれる事になるはずなのですから。
中国が世界の太陽光パネル生産のシェアの8割強を持っているのはケイ素の精錬などその製造に必要な膨大な電気について国家政策として安い電気料金などを維持していることも大きいのです。(当然このエネルギーは火力や原子力が中心です)
以前ビットコインのマイニングが新疆ウイグル自治区などでブームになったのだってマイニングにかかる電気代の安さ故です。
ですので太陽光パネルが積極的なCO2対策になるなどというのは欺瞞と言うべきではないかと思います。
ではなぜそんなものがこんなに拡大されているかと言えば、再エネ賦課金による買い取りが非常に美味しいビジネスだからでしょう。
再エネなどと言っている発電ソースが本当に優れた発電ソースであるのなら、再エネ賦課金など0円でいいはずなのです。
ですが実際には再エネはそんな自己完結は不可能で国民生活を圧迫するほどの再エネ賦課金をつけなければ広まらないのです。
しかも日本ではCO2を吸収し、表土流出を防ぎ、土地の保水力を維持している森林を伐採して、つまりはCO2吸収どころか環境破壊までしているのが実態です。
自然の力でエネルギーが補充されるため資源が枯渇せず永続的に利用できる。
ということで再生可能エネルギーとか言っているようですが、今のところほとんどは「資源に依存しないと維持できないエネルギー」でしかありません。
それは世界中で太陽光パネルが拡散されてもちっともCO2の濃度上昇のペースが衰えないどころか若干加速気味だったりすることからも想像できるはずです。
編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2025年8月24日のエントリーより転載させていただきました。