プーチン大統領、正気失った 対ロ制裁強化検討=トランプ氏

5月26日、トランプ米大統領はロシア軍がウクライナ侵攻開始以来最大規模の空爆を実施したことを受け、プーチン大統領が「完全に正気を失っている」との認識を示し、ロシアに対する追加制裁を検討していると明らかにした。写真は2月、両首脳の電話会談について伝えるロシア紙の紙面。モスクワで2月撮影(2025年 ロイター/Maxim Shemetov)

[モスクワ/キエフ 26日 ロイター] - トランプ米大統領はロシア軍がウクライナ侵攻開始以来最大規模の空爆を実施したことを受け、プーチン大統領が「完全に正気を失っている」との認識を示し、ロシアに対する追加制裁を検討していると明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領に対しても不満を表明した。

ウクライナ空軍は、ロシアが夜間にドローン(無人機)355機、巡航ミサイル9発で攻撃したとした。

トランプ氏は「彼(プーチン氏)に何かが起きた。完全に正気を失ってしまった」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。

さらに、「彼が望んでいるのはウクライナの一部ではなく全土であり、その見方が正しかったことが証明されつつあるのかもしれないと私は述べてきた。しかしそれを実行すれば、ロシアの破滅につながるだろう」との見解を示した。

また、ニュージャージー州モリスタウンの空港で記者団に対し、「(プーチン氏に)何が起きたのかは分からない。一体どうしたというのだ。彼は多くの人々を殺害している。私はそのことを快く思ってはいない」と述べた。

ウクライナへの攻撃に対処するため、ロシアに対し追加制裁を科す可能性も示唆した。

ゼレンスキー氏についても、「彼のような話し方では自国のためにならない。彼の口から出る言葉は全て問題を引き起こす。私はそれが気に入らないし、やめるべきだ」とトゥルース・ソーシャルに投稿した。

ゼレンスキー氏はXへの投稿で、トランプ大統領の批判には直接言及せず、世界はプーチン氏に圧力をかけることよりも対話に力を入れているようだと指摘。ロシアを抑え込めるのは武力のみだとし、改めてロシアへの制裁強化を求めた。

ロシアのペスコフ大統領報道官は、和平交渉開始への支援に対して米国民とトランプ大統領本人に謝意を示した上で、トランプ氏は感情的になり過ぎている可能性があると指摘。「非常に重大な局面であり、当然ながら、誰もが感情的に圧倒され、感情的な反応を示すことになる」と述べた。

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As Moscow bureau chief, Guy runs coverage of Russia and the Commonwealth of Independent States. Before Moscow, Guy ran Brexit coverage as London bureau chief (2012-2022). On the night of Brexit, his team delivered one of Reuters historic wins - reporting news of Brexit first to the world and the financial markets. Guy graduated from the London School of Economics and started his career as an intern at Bloomberg. He has spent over 14 years covering the former Soviet Union. He speaks fluent Russian.

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